余命 24時間 26 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

担当者からは感謝されたが、後味が悪い。
チームは彼を責めるかもしれない。

彼は荒俣より気の弱い男だ。

今後、変な気を起こしかねない。

一旦は円満にお開きとなった。

荒俣も電車で帰るので駅に向かう。



やはり担当者の彼が気になってしょうがない。
1人でポツンと帰ったのを見ていたからだ。

引き返して気弱な彼を追うことにする。

まだそう遠くには行ってない。

荒俣の正義感なのか、興味心なのか、
いや、心配症なだけだ。


「あれれ、飲み屋からこう来て、橋を渡って、まだ見つからない。
   あいつ、泣きながら走って帰ったのか?
   橋。まさか、」

少し戻って橋を見る。

「欄干に靴なんか無いだろうな。
   
  もちろんあるとは思ってないぞ。

   あったら警察に通報だ。
  
   一応、市民の義務だからな。」

 前に通報者に文句を言った男。

橋の両側を調べるが靴は無い。
河面にも人影は無い。

欄干に腹を押し付けて下を探しているうちに気持ち悪くなる。

「ぅ、ウウェ!」
吐く寸前。

電車帰りと知られて、ジャンジャン酒を注がれ、断れずに飲んだ結果だ。

千鳥足でフラフラしている。

ミイラ取りがなんとかだ。
荒俣が落ちるかも知れない。