モトロイドⅡ〔75〕抜け道 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

萬田
「戻せ。

  あのビルの中を通って出てやる。

   ラジコン運転手、聴こえたろ?」

SUVのギアはリバースへシフトした。

《グゥゥーーォゥ》
バックでスロープを登り、追いかけて来た組員の団体に突っ込む。

組員
「撃てっ!」

《バリバリバリバリ・・》
 《ダジダジダジダジ・・》
マシンガン連射

マシンガンの弾の赤い閃光を浴びるSUV

《ダム、ダムダム》
車内から窓越しに閃光を見ている萬田。
「防弾ガラス。これはすばらしい。」

2階に戻ってきた。

美和子
「2階だって出口は無いわ。」

萬田
「出口?
   そんなものは要らない。

  ここだ。真っ直ぐ進め。」

美和子
「嘘でしょ!
     ラリってんじゃないの?」

《グォン》
   《グオォォーン》
何度か吹かすSUV

萬田
「行くぞ、掴まれ。」

《キュリキュキュキュ・・・・》
タイヤが白煙を上げる。

《グゥイーーーン》
加速

《ピビンッ、》
鉄パイプの柵を突破

《フォォ》
2階から外へ飛び出した。

美和子
「きゃあああっ‼」



《ゴブッ、》
すぐに渡り廊下の屋根に乗る。

《グバビベゴベゴベゴ・・》
鉄製の柱とスレート屋根瓦の渡り廊下の屋根を走るSUV。

しかし、この突き当たりはビルの三階の壁だ。

萬田
「そろそろ降りよう。」

急にブレーキで減速し、フロントに荷重をかける。


スレート瓦が耐えきれずに割れると、その周辺が崩れて穴が開いた。

《バズン》
砂ぼこりと共に渡り廊下に落ちた。

そのまま、ビルの中へ突進。


ここはビルの三階になる。