モトロイドⅡ〔74〕発車 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

美和子を人質にSUVへ後退りする萬田。

マシンガン部隊も悔しい顔をしているが見守るしかない。

美和子は大丈夫とうなづく。


萬田はSUVのリアシートに美和子を押し込み、半身だけ乗り込む。

ステップに片足を残した姿勢で、ヌッと刀で隼人を指して見下ろす。
「ブザマだな。」

《パンパン》
運転席のヘッドレストを2度叩き、
発車の合図をする。

《グルグルグルグル、
   キュッ。
       ブォォーーゥ》

SUVは走り出した。


隼人
「組長さん、しばらく辛抱です!
    必ず助けます!」

萬田は、小走りで追いかけ語りかける隼人をニヤリと笑ってドアを閉めた。

スロープを降りて外に出ようとするSUV。


そこにはシェフのトラックが横向きに停めてあった。
エンジンはパルス大砲を食らい動かない。

しかしシェフは下りのスロープを利用して、ニュートラルで車を進めた。

そしてもう1台、食事を配達に来たトラックをここに運転してバリケードを作っていた。

トラックの中の二人と、縛られていた門番はビルの中で保護されている。


萬田
「さすがにトラックに体当りは無理だ。
    他に逃げ道は無いのか?    」

美和子
「駐車場の入口はひとつだけ。
     残念ね、すぐ組員が追ってくるわ。」


萬田
「いや、ある。あるぞ。」