スーツ78 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

≪ギョンギョンギョンギョン…≫

二人の真上にクローン兵士の輸送機が降下してくる。

その大きさはこの屋上の半分を占めるだろう。

クローン兵士100人を戦地に運ぶ輸送機だ。

  「もうカッパは要らないな。」
   セブンは左手でカッパを脱いだ。

ナインも邪魔なカッパを脱ぎ捨てた。
「暑かった。」

身軽になり、ジャイロバイクに股がる。
セブンは後ろに乗る。

「行くぜ」ナイン

「おうよ。」
セブンはリアシートの手すりを握った。

ホバーモードで浮上。

輸送機も追ってくる。

メダカとブラックバスほど大きさが違う2機がこの街を飛び回る。

原動力の差がスピードに出る。

ジャイロバイクはすぐに追い付かれてしまう。

「あそこへ飛び込め」
セブンはビルとビルの隙間を指す。

「OK!」
その隙間に入るナイン

輸送機はビルの手前で急転換した。

「やったぞ。」ナイン

「おぅ、やった。
  いや、前!」セブン

地面から離陸した別の輸送機がジャイロバイクの前に現れた。

「こいつが下に居たということは?」
ナイン

「あの兵士は100人の中の一人にすぎなかった!」
セブンは上空から街を見下ろす。

街は同じ顔のクローン兵士だらけだった。


「落ちたら八つ裂きだな。」
セブン

「逃げ切ろう。」
ナイン