スーツ76 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

ジャイロバイクを兵士に向けてホバリング
(空中停止)するナイン。

そのナインの頭を確実に狙う拳銃。

「うっ。」
まさか警官の拳銃を手に入れるとは想定外のナイン。

  「ブレイナー。死ね。」
   兵士


≪パッツ≫
乾いた銃声が駅前に響く。


 「ギャーー!」
  「ぅわーっ!」
 「逃げろ‼」
  「どけどけ、ピストル持ってるぞ!」
  野次馬のドーナツは広がる。



ナイン
「ナーイス、ピッチング!」
親指を立て、ビルの屋上に向ける。


  「オゥ。
   ワイルドボウズ
    のコーチ様をナメるなよ    
   ってな。」
       セブンは左肩を回している。



セブンが屋上からカードライターを投げ、
兵士の腕に当て、銃口をナインからずらした。


あの高さから加速したライターは、兵士の腕を折ったのだ。

もう引き金を引くことはできないだろうか。


≪パン、パンパンパン≫
しかし、4発の銃声が続いた。

さすがにナインはジャイロバイクに伏せ、
屋上のフェンスの外にいたセブンもギリギリまで身を乗り出した。






「うっ。ぉ。 オーマイガー。」
兵士が立ち上がり、胸を右手で押さえていた。



隣には拳銃を血の付いた両手で構えている若者。

兵士が落とした拳銃を拾って撃った。

その手は震えている。
「ハ、ハハ、やった、やったぜ。」




「オー。
  オー、ノー。ガッデム。」
 兵士はふらふらしたが、拳銃を若者からグッと取り返した。
そして、若者のこめかみに付ける。

「フッ」
兵士は笑って見下ろす。



「う、うぅ。
  ハァハァ 、ハ、ハッ、ハッ」
若者は呼吸が浅くなり、ガタガタ震え、失禁したようだ。