バスの左右に壁が現れた。
それは徐々に高くなる。
いや、バスが坂を下っているようだ。
壁だけではない、天井がある。
ここはトンネルか地下通路だ。
こんな施設があったんだなぁと関心した。
ゲートを2門くぐり抜ける。
俺達はさっきの団結とは違い、不安を隠せない。
≪カッ≫
と眩しい灯りがバスの中に飛び込む。
目が慣れると、
黒バスの列と何万人という、日本人がいた。
「ここだ。
収容所の場所がわかった。」高井が振り返った。
収容所
最近のテレビでは
東京オリンピックスタジアム
が何個入るなんて例えるが
昭和人の俺は
東京ドーム何個分
がしっくりくる。
何個だろう?
向こうが見えない広さだ。
もう東京ドームではなく空港が何個のレベルかも。
しかし、こんな土地があったか?
「リーダー!
両足のウエラブルの歩数とバスの時速とコンパスで試算した結果
ここは
福島原発立ち入り禁止区域の地下です。」
学生
「なんだと!」高井
立ち入り禁止区域
いつの間にか地下が開拓されていた。