32 脱出 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

俺とギャル店員は日が落ちるまで静かに過ごした。

これだけ物に囲まれていたが、食料はレジの横で売っていたキャンディとチョコレートだけだ。

この事態では金は取らないと言ってくれた。

その代わり彼女をしっかり守ろうと思う。

吉備団子ではなく、キャンディでお供を得た彼女。

さて、外を覗いてみる。

戦車も兵士もいない。

彼女は裏口に回って様子を見てきた。
「大丈夫よ。」

迷彩服の彼女はたくましく見える。


逃げるとしても何処へ行けば良いのか?

災害なら避難所だが、この場合は。

警察署に駆け込むべきか?


答えは出ない。

答えなんか無いのだろう。



兵士から見つからずに生き延びるしかない。

お一人様キャンプセットとラジカセを持って、裏口から店を出る。

黒づくめの俺はなるべく影を選んで歩く。

彼女も生け垣に身を隠したりしながら歩く。

あてはないが、なるべく人が居ない方を目指すことにした。