未来少年コフィ 49 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

「でもこの映画館はそろそろ時代遅れになるんだよ。

今はデジタル化が進んでいるから。」
館長

「フィルム映画は配給されないですか?」

「データで配給が常識だね。
映画も3Dの時代だから。
大音量、大迫力の3Dは人気があるんだ。

お客さんは隣町の映画館に行くようになったから、もうここも…」
寂しそうな館長

俺の仕事はどうでも、この映画館が無くなるのはつらい。

大音量、大迫力以外なら十分に楽しめる。

レトロな雰囲気も良かった。

しかし、毎回、空席の方が多い。

掃除は楽だったが。

おじさんの為に何かできないか?


事務所で奥さんも一緒に会議をした。


その日の結論


椅子を半分に間引きした。

そこへ簡単なサイドテーブルを置くことにした。

今日はサイドテーブル造りだ。

力仕事は久しぶりだなぁ。

コフィは手すりを付ける手伝いをしてくれた。

前例の字幕の見やすい席をシルバー席にする。
シートの頭のサイドにセリフ専用のスピーカーも設置した。

明日はスロープ造りだ。

ハイテク映画館にはかなわない、くつろげる映画館を目指してリニューアルをする。