「一流企業は立派なのを作るねぇ。
直志のロボットは、かわいいけど足下にも及ばないじゃないか。
でも私は嬉しいよ。
生身の人間に体当たりしてくれたことが。
未来がロボットだらけになっても、人と人を繋ぐものは消えないから。」
おばさんはモンスターマシーンの写真を見てつぶやいた。
「安孫子さん。
直志さんのロボットは負けてません。
むしろ優秀です。」
コフィがおばさんに言う。
何の根拠があるのか。
お世辞なのか、どうみても巨大マシーンにかなわないじゃないか。
直志さんは試作機と言っていた。
キュビアを巨大にするのだろう。
今は予算の都合でミニチュアなのだ。
「コフィ君にはわかるかい?
キュビアの利点が。」
「はい。
コンパクトだからいいのですね。」
コフィが言う
さっぱりわからない。
「巨人が1人で作業するのと、小人がチームで作業するのではどちらが効率的かな?」
直志さんの質問
「直志さんに悪いけど、やっぱりパワーのある巨人のほうが…ね、」
おばさんに同意を求める俺
「私は、直志がチームワークに目をつけたところが偉いと思うの。親バカかしら。」
「もし、巨人が風邪をひいたら?」
コフィが俺に言う
「あ。なるほど」
わかった。