バレて…ない。
酒井はパーカーを絞って帰っていった。
アズサは仲間の3人に引き上げられ、全身をタオルで拭いてもらっている。
沼の水に濡れた顔は、グチャグチャに泣いていた。
「でも何で酒井が?」
「確かにアイツの机に入れたし。」
「そうよ。朝、確認したよね。」
「ぅう~
ム、カ、ツ、クーっ!」
アズサの怒りは私に向けられるのは確定だ!
そんなことは気にしない。
アシェラさんはどこだ?
奴らの手下にされたなら大問題だ。
アシェラサポーターもいない。
もう帰ったのか。
だめだ。
私が、強くならなければ!
わかってはいるんだけど…
暗くなって誰も居なくなった。
私は濡れた便箋を拾って握り締める。
もう、何もかもイヤだ。
私が落ちれば笑われて済んだんだ。
助けて欲しい。
先輩のところへ行こう。
MS800タフ
をパンして沼の鳥を撮影した。