いじめじめじめ ポタポタ | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

不眠症や嘔吐、私は痩せた。

学ランのサイズはそのままでスカスカする。

この時期は寒い。

ガリガリで震えてるヒナ鳥のような私は、いじめてくれオーラを出してるのだろう。

ぶつかったフリをして突き飛ばしたり、私が歩いている前で突然ダンスを始めて蹴りをくれたり。

血を流すこともあった。



私が困れば困るほど、周りのみんなは気づかないフリをする。

まるで透明人間にでもなったかのようだ。

口から垂れる血を押さえ、保健室に歩く。


その遥か後ろで

指の隙間から滴り落ちた血のしずくを拭いている生徒がいる。

四つん這いで、廊下の赤い点を探しては、ピョコと進み、雑巾で拭いている。

階段の鏡で気づいたのだ。

振り返って頭を下げる。

しかし、大きめな赤い点を作ってしまった。

保健室に急いだ。




顔は見えなかった。

でも誰かはすぐに解る。


ちぢれだ毛、黒い肌

三宅アシェラさんだ。


ごめん。
私に構わないで。