塔屋の扉は、内側からカンヌキをかけてきた。
階段を下りると廊下に出た。
右の突き当たりが12階の爆発した部屋だ。
華伽のミサイルで曲がった扉が枠から外れて落ちていた。
廊下を反対へ進む。
扉を蹴破り、暗い部屋に入る。
『俺達は12階に行くぞ』
有火馬
「俺も今、着いたところだ。」
紫雲
『そうか。
ボスが見当たらない。
その部屋だろう。』
楼射
「怪しい部屋がある。」
紫雲
しばらくして合流した。
「有火馬。派手にやられたな」
潜入スーツにいくつか穴が見える。
「自分もな」
有火馬
「…偉王汰。」
重烏が紫雲の背負った偉王汰をゆっくり降ろす。
壁に、もたれさせて座らせた。
「チクショー!
偉王汰を」
有火馬
「華伽。12階だ。
偉王汰を看ててくれ。」
紫雲
『………』
「華伽?」
「和尚さん。」
『………』
応答無し