~IOTA DEN~ 91 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

《バン》《バフ》《バン》
紫雲の素早い蹴りやトリッキーな回し蹴り。

忍者兵のカンフーは紫雲の腕をスルッと這い上がって、喉を突こうとする。

腕と腕 スネとスネのぶつかる音が響く。


「30秒、経つんじゃないか?」
紫雲は鼻血を拭って言った。

「ふんっ。」
忍者兵は息を大きく吸って、プッと口の中の血を吐き出した。

お互いに構え直す。

「ええぃ!」
忍者兵の飛び蹴り

《バゥ》
紫雲の胸板にヒット
紫雲は後ろに飛ばされた。

腕組みの忍者兵に両手足を抑えられた。

「やはり、簡単に殺すのは客人に失礼だな。
目玉でもえぐり出してやろう」
忍者兵が懐からナイフを出すと、周りの4人は、一層強く締め付けてきた。

「雑魚との付き合いはこれまでだ。」
紫雲が視線を偉王汰に投げる。

忍者兵も偉王汰を見ると、その遺体の横に見慣れた球体を発見。

「何!」「あれは!」
忍者兵の握力が弱まった瞬間‥
「あらよっと」
紫雲は忍者兵の肩をステップにして塔屋の屋根に登った。

《ズバン》
《ズチズチズチズチ》

しびれ玉をタイマーセットしておいた紫雲

忍者兵は感電しあり得ないポーズで固まる。
ナイフの先から青紫の電流が向かいの忍者兵の指先に伸びている。

「いやぁ、痛そう」
紫雲は電流が消えたのを見て飛び降りた。

目を見開いている忍者兵の間を走り抜け、偉王汰を背負った。

塔屋の扉から下の階へ行く。