~IOTA DEN~ 84 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

偉王汰は刑務所の最上階を目指している。

ここまでは、塀から電線を渡り、刑務所の三階へ。

三階からは吸着グローブで壁を登ってきた。

最上階 12階の壁の外側に立っている。

ボスの部屋へ突入する為に。

しかし
窓がない。

ここへ入るには厚いコンクリート壁をくり抜く必要がある。

土壁の城の時代は、鉄のコンパスでグリグリ穴を開けたそうだが、今は違う。

偉王汰はサーチライトをかわしながら、壁を調べる。

「ここだな。」
偉王汰は蓄光(ちくこう)ペンで大きく丸を書いた。

サーチライトが、そこを通り過ぎる。

かすかな緑色の光が刑務所の壁に浮かび上がった。

監視は、サーチライトの光の中だけを見ていたので気付かれない。


華伽と和尚は
三階の窓からバルコニーに出ていた。

『よし、良く光ってる。
12階、北側。』
偉王汰の無線

「あいよ。
兄者、離れて。」
華伽

「よし、発射!」
和尚が肩に担いだのは
カメラ付小型ミサイル
(リモコンミサイル)

華伽は、スマホで
ミサイルアプリ
を起動。

南側に発射されたミサイルを、スマホの画面を見ながら操縦する華伽。

気付かれないように壁沿いに飛ばし、サーチライトをかわして、12階へ。

《ツー、ツツー》
スマホをなぞる華伽

《シューシュシュー》
進路を変えるミサイル

緑色の光がカメラに写ると一旦壁を離れる。
Uターンし壁の丸を狙う。


一気に加速し、壁に当てた。

《ズガァァアアン》

12階の爆発にサーチライトが集まった。


「命中率、加速率、タイム。
やった!97点だわ。」
華伽

ゲーム感覚な武器。