~IOTA DEN~ 79 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

建物の正面から入った。

そのまま食堂まですんなりと入れた。

傭兵はお互いの顔を知らないのでゼベル顔の楼射も、他の2人に変装した重烏と有火馬も警戒されない。

ただし、カメラがあちこちにあるが、顔認証していると思われる。

鉛面は傭兵の顔
潜入スーツは制服のコピー

多少身長が違うが問題は無い。

潜入とはいえ、三人は廊下の真ん中を歩くことができる。

「この先はレベル3だな。」
楼射のセキュリティーパスが役立った。

《プピ》

《カッコン》

刑務所の時代のシステムとは違う。
真新しい電子ロックが解除されると分厚い扉がスライドした。

「これ食うか?」
重烏

「いつの間に!」
楼射

「食堂の棚にあった。
中華料理じゃなくてゴメンよ」
重烏

「中華料理まで期待しないだろ。フツー。」
有火馬

《カリッ》
三人はカメラの死角でビスケットをかじった。


ここは独房だ。

血の匂いをたどるとカンウェの姿があった。

「君たち、出してくれ」
カンウェ

「いいとも。
セキュリティーパスをよこせば開けられるぜ。」
楼射

「パスは無い。
俺達忍者は指紋認証だからな。」
カンウェ

「ならば、奴の腕をいただくか?」
有火馬

「その必要は無い」
重烏は廊下の手首を拾った。


「カンウェとか言ったっけ?
あんた。
準備がいいぜ!」
パチンと指を鳴らす楼射
人差し指でカンウェを指しながら去ってしまった。


「おい、待て

…なぜ私の名前を?」
カンウェ