翌日
朝からアジトの内外を見張り続けていたが、クロハネは現れなかった。
日が落ちるとサーチライトを焚いて警戒した。
サーチライトを左右に振り、草むらも木々の間も、崖の壁面も隙をつくることなく照らした。
4人を一班にして、前後左右を見張らせる。
背中を合わせ前方90度に集中する。
彼らは傭兵で雇われていて、人を殺すのは慣れている連中だ。
銃と無線を持ち、刑務所の壁の外に5班
内側に3班を置いた。
建物内には中国忍者が居る。
「ったく。
目がヤられるぜ。」
刑務所の内側の班の一人だ。
ちょうどサーチライトが顔を横切り、そのたびに目を反らす。
「代わろうか?」
隣の男
「ありがてぇ。頼む。」
目を押さえた男は入れ替わった。
「任せてくれ。
俺はロイだ。よろしくな」
「ロイか。
アメリカ人のような名だな。
私はゼベルだ。」
「ゼベルだね。
奴らは来ると思うか?」
「来てほしいね。
首を捕らないとカネにならん」
「そうだよな」
「忍者だというが、この弾を食らえばイチコロだ。」
「どうかな。」
「忍者の肩を持つのか?」
「忍者の肩を持つのか?」
「はぁ?」
「はぁ?」
「真似するな。」
「真似するさ。」
ゼベルが振り向くと、自分と同じ顔の男が立っている。
しかも残り2人は有火馬と重烏
元の三人の傭兵は口を塞がれて手足を縛られて壁の隅に寝かされていた。
「今からゼベルだ。よろしく」
楼射
「あぁ、よろしく。」
有火馬が本物を縛りあげながら言う