Kは慌てて現金を詰め込んだ。
「何ですか?この部品は」
研究員
「さあな。」
Kはジャラルミンケースを右手に下げて出口に向かって歩き出した。
《バタンッ》
急に軽くなった右手を見下ろしたK
ダボダボと血が滴る。
「んぁあ?」
床に倒れているジャラルミンケースは自分の手首が付いているではないか。
「そいつは発信機だよ。
敵にアジトをバラしてカネを持ち去るとはね。
カンウェっ!」
声の主は青竜刀を肩に置いていた。
「タン!」
バイクの変装男は戻っていた。
「なあ。
本当に解毒薬か試したのか?」
タン
「何?」
K
「試そうぜ。」
タンは麻酔薬付きの手裏剣を投げた。
「貴様。っが。あぅ。」
Kは力が抜ける。
タンはKの足首を持って引きずった。
ラボを出ていく。
廊下に赤い筋を残して。