~IOTA DEN~ 71 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

ロケットユニットで燃料が激しく燃えている。

その筒先は海中に差してあり、船尾から50メートル先に白波が巻き上がる。

この船は、サンタクロースのソリに屋根をつけたような形で、マッチ箱のようだ。

船底は平らで、水切りの小石のように波を跳ねて進んでいる。

一回のバウンドで二キロは飛んでいられる。

その姿は、魔法のじゅうたんのようでも、トビウオのようでもある。

屋根材は、特殊な形の板の組み合わせでレーダーを乱反射させるステルス性能と内部の熱を隠す断熱性がある。

何より、水しぶきを防ぎ、船内の保温性があるのが、今はありがたい。

深夜の日本海。

満天の星空の下。

高速挺は大陸を目指す。





《ッズ。ッズズ》
先発の紫雲の無線に近づいたようだ。

「こちら偉王汰。
紫雲どうぞぉ。」

《偉王汰。待ってたぜ》
紫雲

「奴らは?」
華伽

《解毒薬とフライ、ア、ウェイさ。
でも抜かりはねぇ。》
紫雲

「こちらが先に着く。
頼んだぞ。」
和尚

《御意》