~IOTA DEN~ 65 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

「偉王汰。ご苦労だった。」
和尚は振り返らずに言う。

山口はキョロキョロと姿を捜す。
確かに誰かが入ってきたのに、見えないのだ。

「爾薫和尚。寺が‥。」
偉王汰の声

「うむ。」
和尚


《テーテーラ、テーテララ》
あの着メロ

「失礼。
はい。白山。」
ハクさんはケータイを持って立つ。

「ほう。
寺が崩れていた。

地盤沈下とかでは?

ほう。
空の薬莢。

住職さんなら…
ほら、あのう…」
言葉に詰まるハクさん

「保護してます。」
山口

「そう、保護してるよ。
えーと、
寺が襲われて逃げてきた。
と暑に来たでしょ。
今は、別の場所にいるよ。」
和尚に頷くハクさん


電話を終える。

「お寺が襲撃されたのですか?

辺りに無数の薬莢が落ちていたと。」
ハクさん

「ええ。
目当ては解毒薬です。」
和尚

「お寺が崩れているそうです。
お寺の地下に部屋が有りますか?」
ハクさん

「はい。
寺の下は経典を保存する部屋があります。」
和尚

「住職が見当たらないから、地下を捜索しようとしていたそうです。」
ハクさん

「それは失礼しました。」
和尚

「あのー。
なんでそんなに落ち着いていられるのですか?」
山口

「全ては仏様の御心の通りに」
和尚は合掌する

「はぁー。
すごいなぁ。

僕なんて職場が崩れたなんて知ったら…」
山口

「なんでニヤついたんだ?」
ハクさん

「べつに」
山口