u.g 098 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

無数の巨大宇宙船が大気圏外から地球を見ている。

この一機ずつに、外国人や知らない民族が乗っている。

こうしてはじめて、
地球はみんなのものだ
と気づいた。

誰かが、権力や武力で誰かを排除したり、

思想の違いで憎みあったり

民族どうしで傷つけあってきたのだ。


この広い宇宙の

あの小さな星で


人間の元から数億年

姿、形も大した違いも無く進化した人類。


だから小さな違いにこだわったのか?
違いを見つけて区別して、それが差別になって…


人間とは

地球上で一番優秀な生物だったはず。


しかし、
そうでは無かった。

一番愚かだったかもしれない。

今、宇宙船の中の人間は地球を眺めながらそれを考えていた。


すると
自然に隣人と手をつないだ。


子供も病人も兵士も僧侶も学者も大統領も


すると
二機のミサイルは
接触後に白煙を噴きながら地球上をV字に飛んだ。


二機は失速しながらカーブした。




すると



大平洋の真ん中に


大きな白いハートマークが現れたのだ。




人間は地球を失った。

しかし、このハートは
最高のクリスマスプレゼント
であった。