u.g 096 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

この宇宙人の説明では、

地球人を一人残らず宇宙船に乗せて、地球から脱出させる

ということだ。

そのほかに虫や動物を回収する宇宙船も飛ばしたという。

ガマグチを逆さにしたような宇宙船は、林を地表ごとさらって運んだそうだ。

なぜ、宇宙人がそこまでしてくれるのか?

人間が、欲と楽を追求したばかりに、地球をダメにしてしまったのに。

なぜ、そんな人間を受け入れてくれるのだろうか?



森田はジッと宇宙人を見つめた。

これは親切なのか。

それとも、やはり人間を利用しようとしているのか。


中村も宇宙人を見つめていた。

同じことを考えているのだろう。



視線を浴びた宇宙人は、こう答えた。

「今、何を考えているか?
解るよ。」
宇宙人

少し驚いた2人

宇宙人は続けた
「それは、

人間の祖先は、ワレワレと同じということ。

忘れてないよね?

人間の元が、地球の地底から文明を発展させ、人間も進化した。
何億年もかけて、ここまできた。

そんな仲間を見捨てるわけ、ないだろ。」


「ありがとう」
森田は小さな声で言った。


感謝の言葉だが、あまり大きな声は出せなかった。