u.g 093 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

「あと30分で人類が滅亡するの?」
森田

「あと30分。
いや、まだ30分ある。」
宇宙人

「30分なんて、何にもできないよっ」
中村

「あと30分しか生きられない。
僕なら何をするだろう?
想像もできないや。」
大野

「この地球から人が消えるなんて信じらんないわ」
先生


「その映像を見せましょう。」
宇宙人がモニターに当時の映像を流した。



24日 23時40分


人類はニュースを流すテレビにかじりついた。

空に祈る者

父親はパニクり、母親は静かに子供を抱き寄せた。


23時45分
戦場の兵士は、敵軍と向かい合っていた。

茂みから顔だけ出す兵士が立ち上がった。

両軍はアサルトライフルを掲げ、そして放り投げた。

お互いに うん と頷き、空を見上げた。

殺し合いも無意味なのだ。

カネも 財産も無意味だ。


今、身なりの汚い男が1人、高級レストランに飛び込んだ。

「おい、最高級の肉を焼いてくれっ。一番いいやつを」
男はシェフを見つけどなった。

シェフは最高級の肉の塊をドンと置いて、三度撫でた。

「最高級A5の肉だ。
好きに食べればいい」
シェフは長い帽子をそっと置いた

「こら、どこへ行くんだ。」


「家族のとこさ」
シェフは店を出た

男は肉を厚くスライスした。

しかし焼く時間が無い

つぎは少し薄く切って焼きはじめた。
コショウやワインも使ってみた。

焼きあがったステーキの真ん中にフォークを刺し、それを持って店を出た。

歩道に座り込んで、それにかぶりついた
「なんだよ。牛丼のほうがうまいじゃないか」

肉を捨てて立ち上がり、デパートの時計台を見つめた。