おじ少 105 ワープ | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

まだ来ない。

ホワイトボードの理論を読みながらマツさんを待っている。

この理論は

空気は一瞬の滞りなく、変化している。

例えば、川の水が流れるのを見るとする。
ある一点を見ていても気がつかないが、そこを通過する水の分子の成分は時間と共に変化している。
それは上流の濁りや不純物が流れるからだ。

空気も同じで、朝の空気と同じ場所の夜の空気は違う。

これを1日単位では無く年単位で測る。
自然現象や事件、事故などで空気中の成分が変わっている。

この空気の差異を利用しタイムワープの実験を行った。

まず、現在の空気を圧縮しボンベに詰める。
これは帰りの切符になる。
目的の年の圧縮空気を吸い込んでワープが可能になる。

私はこの研究の為に各年代のボンベを作り出し、保管している。

何度かタイムワープを試した結果、12年未満のワープは出来ないことがわかった。

2012年なら1999年より前なら、空気の差異が大きくなりタイムワープが可能であった。

これを三度試し、現在と過去の行き来を体験してきた。

タイムワープは可能になった。

但し、現在より先に行くことは出来ないのである。






すげぇ!
マツさんが三度もタイムワープを成功させている。


早く、早く来てくれよ。
話を聞きたい。