まだ来ない。
ホワイトボードの理論を読みながらマツさんを待っている。
この理論は
空気は一瞬の滞りなく、変化している。
例えば、川の水が流れるのを見るとする。
ある一点を見ていても気がつかないが、そこを通過する水の分子の成分は時間と共に変化している。
それは上流の濁りや不純物が流れるからだ。
空気も同じで、朝の空気と同じ場所の夜の空気は違う。
これを1日単位では無く年単位で測る。
自然現象や事件、事故などで空気中の成分が変わっている。
この空気の差異を利用しタイムワープの実験を行った。
まず、現在の空気を圧縮しボンベに詰める。
これは帰りの切符になる。
目的の年の圧縮空気を吸い込んでワープが可能になる。
私はこの研究の為に各年代のボンベを作り出し、保管している。
何度かタイムワープを試した結果、12年未満のワープは出来ないことがわかった。
2012年なら1999年より前なら、空気の差異が大きくなりタイムワープが可能であった。
これを三度試し、現在と過去の行き来を体験してきた。
タイムワープは可能になった。
但し、現在より先に行くことは出来ないのである。
すげぇ!
マツさんが三度もタイムワープを成功させている。
早く、早く来てくれよ。
話を聞きたい。