おじ少 104 アンダーワールド | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

南京錠を外した。

戸から中へ入る。

ここはマンションの影になり、スリガラスから光は入らない。

小屋だから日照権も無いのか。

呼び出しておいて、マツさんはまだ来ていない。
早すぎたのかな。

歩けば足跡が残るほど、床に埃が積もっている。

例のレバーを上げた。

《キゥ、スッチャ、スッチャンスッチャン》
明らかに動きが悪い。

が地下に降りる階段は現れた。


地下へ。

《ガツッ》
「おっ………つぅ」

梁に頭をぶつけた。
何もひらめかず、

《ドタタン》
階段を転げ落ちた。

俺には
ひらめきの梁
ではなく
よろめきの梁
に過ぎない。


額と尻を抑え、地下室を見渡す。

スイッチを見つけた。
蛍光灯を付けたんだね。

前よりスッキリしていた。

ホワイトボードには、

活性空気適正事象理論

と題があり、びっしりと計算式や論文が書いてある。
右側の端には、あのミイラの写真や、UFOの写真まで磁石で貼ってある。

そして、机の上に山積みにあった資料やファイルは一枚も無くなっていた。

マツさんは、俺が未来に戻った瞬間からタイムワープの研究に没頭したのだろう。

つまり、研究の答えがこのホワイトボードに出た、ということだ。

これを見せたくて呼んだに違いない。



マツさんは、ひらめきの梁に何度頭をぶつけたろう。

階段を見ながら笑ってしまった。