7 高く | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

前年の3月、大地震と津波が、人間に自然の大きさと恐怖を見せつけた。

そして原発事故。

電力という文明の力を得た人間。

その文明が社会の崩壊に拍車をかける。

自然をコントロールすることはできない。
思い知らされた。
人間は自然のまま生き、死ぬ。


文明は一瞬の炎。

明るくも眩しくも、温かくも熱くもなる。

文明が自然を侵す。

自然は文明を覆う。



あの頃だ。
みんな気付いたんだ。

スカイツリー展望台から、ちっぽけな街を眺めながら。
ちっぽけな人間のちっぽけな自分。

空の大きさ。
地球の大きさ。



2022年の空も変わらない。
俺達、今でもスカイツリーに向かって拝んでるよ。

過去の犠牲者と、今日の発展に尽力した人々の為に。

あの塔の灯りは、自然に逆らわない文明のはじまり。
新文明の最初の松明(たいまつ)なんだ。


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物語はフィクションです。