73《アタック》 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

山さんに考えがあるようだ。

しかし幌まで高いなぁ。
結構固そうな生地だよ。

いくしかねぇ。せぇのっ

バフ

うぐふ。腹打ちした。


『ほら。よっこらせ』
山さんに幌から拾ってもらう。
『うぅありがと』

『奴だな。今度はしくじらねえぞ。』
奴の顔を見ないようにした山さん

『尾行するのかい?』

『いや。俺みたいなジェントルマンがつけたら目立つだろ』


肥えとるマンだしな。
『どうする?』


『こうする』
山さんは俺を胸ポケットに入れ、奴に近づいた。

ボン

タトゥー男に肩を当てる山さん

『ってえ。あ。肩折れたな。』

『す。すみません!』
山さん平謝り
ポロリと四角い何かを落とす

『何だこれ?高そうだな。』
野郎、折れたはずの手で拾ってるし

『それは返して下さい。本当それだけは。』
手を伸ばす山さん

『うっせうっせぇ、どけこらぁ』
山さんの手を払って桐の箱を開けるタトゥー男
中身はお地蔵様だ

『ま。慰謝料として貰ってやるよ。』
タトゥー男がジャンパーのポケットに入れた


何やってくれてんの
まずいよ山さん