57《落とし物》 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

自動ドアのガラスに自分が映る。

まだ新しくてキレイな店だ。

フィーーン

自動ドアが開くと
いきなり何かにぶつかった。

『いでっ』
俺は、後ろによろける。

すぐ、人にぶつかったとわかった。

『う!どけやっ!』
相手は俺に体当たりして転んでいた。

よく見ると、相手も俺と同じ色の服装をしている。
お互いにガラスに映ったと思っていたようだ。


『どけやっ!』



『すいません
大丈夫っすか?
あ。何か落ちましたよ』

俺は相手が落とした物を拾ってやった。

何これ?
白いピエロのお面?

相手と目が合った。

そいつは、バッと腕で顔を隠し、俺の手からお面を奪った。

それが、あのピアスの男だ。
右手に万札を掴んでいた。

フィーーン

もう1人、黄色いピエロのお面の男が飛び出してきた。
『バカ!早く逃げろ』
拳銃を持っていた


『コイツに顔を見られた』

ピアス男に指を差される俺


『お前のミスだ。片付けろ』
黄色ピエロが拳銃を渡した。


『チクショウ!』
ピアスの男に拳銃を突きつけられた。