『あ。奥さんとお子さんが出てきました。』
群がる取材人
『奥さんっ一言お願いします。』
『何か連絡はあったんでしょうか』
『彼は今どこに潜伏しているのでしょうか?』
マイクに囲まれたカミサン
下には長女《5才》もいる。
『あの』
カミサンの一言で一斉に静まる
『あの迷惑なんです。
ウチの旦那に限って強盗なんてありえませんっ。
私は、あの人を信じますから。
証拠もなく犯人にしないでください。
もう、いい加減にしてください。』
『旦那さんをかばうのですね』『どうなんですか?』『一言、奥さん』
『強盗にあった店の防犯カメラに映ってますよね?お宅の車が逃走する所』『立派な証拠じゃないですか?』『どんな心境ですか?』
フラッシュを浴び、うつむくカミサン
『……テメェら』
あっ…ヤバいやつだ