48《自宅》 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

モーちゃんをソファーに寝かす山さん



ガチャン

『こんちわ~』
喫茶店に客が入ってきた。

『あれ。
なんでマスター寝てんの?』


『あぁちょっと具合が悪いらしいんで。
また来てもらえます。』
山さんが言う


『べつにいいよ。
テレビ見に来ただけだから。』

彼も常連なのか、カウンターのリモコンを探し当てると、店のコーナーに取り付けてあるテレビを点けた。

『お、やってる。』
画面を見ながらカウンター席に座る常連。


山さんもテレビを見上げた。

ニュース番組だ。


『えっ。』
おっと!思わず声が出た
なんで俺の家が出てんの


塀の前には記者が群がり脚立に乗ったカメラマン達が映った。

リポーターが話し始める。


『こちらは、容疑者と思われます男性の自宅です。
現在も男性の姿はありません。』


思われただけで取材に来るな!
えらいことになってるな。

左上に 中継 の文字

『今日はウチに来い』
山さんがヒソヒソ話す。

うなずく俺


カミサンと子供が心配だ