「矯正計画」
シンとニックは、翼を基地に呼び出し、将太の矯正計画について相談していた。将太は依然として治療や検査を避け、苦手なことから逃げ回っていた。シンとニックは強制的な手法で改善しようと考えていたが、翼は違う意見を持っていた。
「嫌がることを無理やりやらせるんじゃなくて、誤魔化しながら持っていくほうがいいんじゃないか?」
翼のその言葉に、シンとニックは少し興味を持った。
「例えば、水が怖いなら、ただ泳げと言っても嫌がるだけだろ?でも、海なら楽しいし、海水だから浮くっていう体験をさせるんだ。それで水中眼鏡を使えば目が痛くないってわかるし、海底には魚や珊瑚がいて綺麗だし、ボンベをつけて潜れば海底探索もできる。海底には沈んだ町や船、洞窟なんかもあるし、暗いところや狭い場所も、怖がるんじゃなくて探検として楽しめるんじゃないか?」
翼の言葉に、ニックは感心して頷いた。
「確かに…楽しみながら苦手を克服するってのは、理にかなってるかもねぇ〜」
シンも腕を組みながら考える。
「検査や治療が怖いのも、何をされるかわからないからか…。それに、固定されて抵抗できない状態っていうのが恐怖を増幅させるんだろうな。痛みを我慢させられるだけじゃなくて、ちゃんと言えば待ってくれるとか、そういう安心感を作れば少しはマシになるのかもしれない。」
翼は続けた。
「それと、罰も必要だよな。言うことを聞けたらご褒美の飴、逆に言いつけを守らなかったときはムチがある。そういうルールをはっきりさせたほうが、将太にもわかりやすいと思う。」
「将太の場合、検査は必須だからな…精密検査をしたほうがいいかもしれない。」
「隠してること、多そうだもんなぁ〜」
翼の提案を参考に、シンとニックは計画を立てることにした。まずは、将太に検査を受けさせることが最優先だった。問題は、MRIに大人しく入ってくれるかどうかだった。