「 そう?ありがとう 」
素っ気ない態度をとりながらもやっぱりちょっと嬉しくて。
「 どんなとこがよかった?」
「 まずさ、チューニングっていう言葉のチョイスだよね!ギターで恋を歌うなんて、私たちにしかできないよ!」
ギターで恋を歌う…この歌を歌うことで誰かに届くのだろうか…
愛して止まない
渡邉理佐にも。
理佐の気持ちはわかってる、だけど…
理佐はオダナナが好き。織田は私が好き。気づいてしまった、理佐の気持ちに。
向こうがわかっていないなら、私は気づかれなくてもいい。だけどせめて伝えたかった。妄想くらい、たまにはしてもいいんじゃない?
そう、それがチューニング。
決して私は結ばれない、歌くらい、結ばれてもいいんじゃないの…
ずーみんだってそうでしょう?莉奈ちゃんのことがどんなに好きでも…
莉奈ちゃんには他に好きな子がいる。
私たちは似たもの同士だった。
本当にチューニングが合ったのは
ゆいちゃんずなのかもしれない。