補足運動野 | レッシュドクターのブログ

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娘のてんかんや治療にかかわる事柄をメモランダムとして少しずつまとめていきたいと思いますサーチ

今日は娘のてんかん発作を起こした“補足運動野”という脳の部位について書きます。
脳内での補足運動野の場所は、前頭葉の脳の表面側、中心線寄りに位置します。

色が見えにくいですが、すぐ後ろに一次運動野という運動を支配している場所があります。

補足運動野は文字通り運動機能を補助していますが、ここから発生する発作は“向反(こうはん)発作”といって典型的な姿勢になります。

目と頭が強く捻れ、捻れる方の手を挙上して突っ張るような体勢になってしまいます。
このように体が捻れる発作を“姿勢発作”とも呼びますが、娘の場合もまさにこのタイプでした。

娘も長時間脳波を測定する検査入院をした時に、この姿勢発作が捉えられました。
つまり、脳波の所見と発作の形から焦点部位が推定できる発作形といえますひらめき電球

補足運動野は単に運動機能を補助しているだけではなく、自発性運動や発語、また左右の手の協調運動や記憶にまで関与していると考えられています。

ですので、障害されるとそれらの機能が発揮できなくなってしまいます。
それを補足運動野症候群と呼びます。

しかしあくまで“補足”なので、切除手術によって障害されても一過性であり、1ヶ月以内に回復するとのことです。

娘の場合も術後の合併症としてこの補足運動野症候群が起こる可能性が高いと手術前に説明を受けていました。

しかし娘の場合は幸いなことに、手術翌日に少し自発性の低下が見られた以外は、これらの症状はほとんど出ませんでした。
これが娘が早く退院できることになった一番の理由でしたグッド!

補足運動野症候群があまり出なかったことについて主治医に質問してみましたが、正確にはよくわからないとのことでしたが、娘の場合はてんかんの焦点の役割が大きくなっていて、補足運動野としての正常の機能はあまり残っていなかったのではないか、との答えでした。

1年近い服薬期間中も特に運動能力が落ちたり、左右の手の協調運動ができなくなったりはしていないようでした。

強いて言えば、何回も同じことを繰り返して聞いたりという短期記憶の問題が一定期間気になりましたが、抗てんかん薬の副作用と思っていましたので、これも断定的なことは言えません。

いずれにしても難治性で、補足運動野がてんかん発作の焦点になっている場合は手術による発作の消失が可能なケースがある、ということですひらめき電球





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