婚礼
一方武士の場合は、「聞合」というもので情報収集をする
専門の人に依頼もするが、大体は親戚知人友人
あらゆるルートを使い情報を得るのです。
そこには嫁に行く場合の大きな問題となる姑の事もあるし、
出来れば娘は特に問題の無い所に行かせたいというのも人情です。
そして、もう一つの問題も生じます。
持参金とも土産金ともいわれるお金の問題です。
嫁をもらう側の家、男の家が希望する持参金を嫁側が
用意できるかどうかが問題となり、逆に嫁側がその金額では
多すぎるという不満も起き、
まず、最初にクリアできるかどうかがこの問題でした。
大体が嫁の持参金で借金を清算するか軽減するという
大きな役割を果たしたからであった。
この理由は後で述べます。
例えばこの主人公の親類でも嫁いだ時は20両だったが
4か月で離縁、2度目の時は25両に上がっていた。
これは再婚という事で上がっていたようですが、
双方で持参金無しと話が纏まることもあったという
そして持参するのは金ばかりではなく嫁入り道具もある。
結納で差し出す品の積み方にも
きちんとした積み方を記しています。
小袖などの衣服類、魚類(海と川)の魚の積み方や向きも違う。
やはり、積み方や包み方は礼儀作法の基本とされていて
重視されていたのです。