こちらの3冊を読了いたしました。おねがい

 

「空白の5マイル」は探検家の「角旗唯介」さんの著書になります。2011年、本書は第8回開高健ノンフィクション賞等を受賞しています。


角旗氏は未踏の地区ツアンポー峡谷をたった一人で探検するのですが、何故冬に行ったのか、まさに命がけの旅でありました。


ツアンポー峡谷は、完全に死と隣り合わせの秘境であります。読んでいるこちらが「彼はもう死ぬんだな」と思う場面が何度もありました。読んでいるこちらの心臓がドキドキして飛び出しそうだというのに、それが実際に自分のこととして現実に襲いかかったら、どのような心持ちになるのだろうかと思います。


P294本書引用


極論を言えば、死ぬような思いをしなかった冒険は面白くないし、死ぬかもしれないと思わない冒険に意味はない。過剰なリスクを抱え込んだ瞬間を忘れられず、冒険者は度々厳しい自然に向かう。そのようなある種の業が冒険者を支配していることを否定することはできない。


「命の危険があるからこそ 冒険には意味がある」

「冒険者は成功がなかば約束されたような行為には食指を動かされない」(角旗)


常人である私は、できるだけ失敗はしたくないし、安心・安全・安定のもとに日々を送ることを祈っています。死の危険が伴うような場所には、できるだけ近寄りたくありません。


角旗氏は「リスクがあるからこそ、冒険という行為の中には、生きている意味を感じさせてくれる瞬間が存在している」と言います。「命が擦り切れそうなその瞬間の中にこそ生きることの象徴的な意味がある」と。

人にはそれぞれ常人には理解出来ない領域を持つ人々がいて、

眠子さんのように悪い男にばかり惹かれてしまう人もいれば、角旗さんのように「死と隣り合わせの恐怖」の中にこそ「生きる意味」を実感できる人もいます。

「生きる意味」の実感ポイントは人それぞれなのでしょう。

ちなみに私は真面目で安定した「リスクの少ない人生」を送りたいです。将来、万が一離婚をしたとしても(人間何が起こるかわかりません)、最後に私を支えてくれるのは、正社員として働き続けたことで得られる私の年金と退職金です。真顔

私自身はいつまでも元気に働き続けることのできる気力と体力を武器に、生涯を平穏無事に生き延びたい。「安心・安全・安定」をモットーに、できるだけ危険には近寄りたくない。

この4月から私は育児勤務が終わり、フルタイムとなります。帰宅は毎日21時を過ぎるでしょう。今後はこのハードなスケジュールをこなしていくことに必死になります。

あれ、これって角旗さんのいう「命が擦り切れそうなその瞬間の中にこそ生きることの象徴的な意味がある」くらいにハードなことじゃない?私にとっては。

きっと、死に物狂いな日々が始まるのだもの。

そう考えれば私も「平凡なる人生の挑戦者」として、闘う者のはしくれなのかもしれません。誰もが皆、生きるために全力なんだと思います。