こちらの本を読了いたしました↓。
著者はルポライターの瀧井宏臣さんです。

私は娘を小学6年生の今でも学童保育に通わせています。お迎えは毎日18時頃ですので、娘は学童保育で宿題を済ませ、手作りおやつを食べた後に、少なくとも1~2時間は学校の校庭で集団外遊びをしています。(学童保育の先生の監視下のもと)

私が娘お迎えに行くと、娘はリレーやバスケット等をしたりと校庭を走り回っています。この光景を見るたびに私は「なんて良い外遊びの環境なのだろうか」と感心しています。

(画像ネット)

本書によると 近年子供の運動能力は落ちているそうです。(画像本書より)

瀧井氏はこの理由を「運動量の減少=外遊びの現象」 によるものではないかと理由付けています。子供時代に外で体を動かして遊ぶ中で、子供たちは認知能力や意欲、生活態度などを学んでいるそうです。。運動能力には体力・自発性・知性・忍耐力なども含まれますので、運動能力の低下は子供の「生きる力」そのものが弱くなっているのではないかと瀧井氏は指摘しています。

私が小学生だった頃(40年ほど前泣き笑い)、私も学童保育に所属していました。木登りや飯盒炊飯、メンコにドロケイ、Sケン、ゴムだん、イナゴとりに缶けり。 放課後はいつも、学年を超えた学童保育の集団で外遊びをしていました。

しかしながらこのような「伝承遊び」は今や絶滅してしまったと言えます。その代わり、今時の小学生たちの放課後は、テレビゲームなどのひとり遊びがほとんどになりました。(もしくは塾や習い事などに通い詰める)

今や子供たちは遊ぶ仲間を奪われ、遊ぶ時間を奪われ、 遊ぶ空間を奪われています。人間の前頭葉は大勢の人間と関わる中で発達するため、子供の時期に群れて遊ぶことは前頭葉の発達にも不可欠な活動となるそうです。

教育ジャンルのブログを拝見させていただくと、お母様達は受験勉強には熱心ですが、小学生の集団での外遊びについては全く重きを置いていない気がします。

私が子供の頃は学童で田んぼに連れて行ってもらい、イナゴをビニール袋に沢山詰め帰り、フンを出させた後に乾燥させて、家で甘じょっぱく煮て佃煮にしたものです。また母親からは「お金がないから」と言われ朝早く起きて、 学校の裏庭の雑草を湯がいて食べていたこともありました。(母や妹たちと雑草を摘みに行っていた)笑い泣き

現代ではそのような「貧乏教育」はまず行われないかと思いますが、外での集団遊びや貧乏教育は、私の生きる意欲や逞しさを形作ったと思っています。

学童に子供を迎えに行き、のびのびと校庭で集団で遊ぶ子供たちを見るたびに、現代に忘れ去られた大切な何かを感じる今日この頃であります。