
P254引用
努力と成果は比例関係にあるのではなく、等比級数の関係にある。自分は、自分。今は差があっても努力を続けていれば必ず成果が現れます。
これは 優秀な人にだけ起こるものではなく、誰の脳にでも約束されています。
私が今興味があるのが「境界知能にある子供に勉強を教えることにより、子供の脳にどのような影響が生じるのか」ということです。
小学校4年生の時点で「全 IQ 80」の境界知能という判定を受けた息子でしたが、2年後の小学校6年生では「 全 IQ 96」と16もアップし、IQの数字はこれからもまだ伸びるであろうと言われました。(中3現在では100は超えたと思います。男子学年1位の成績をとりましたから)
この伸びはなぜ起こったのか。元々息子の成長スピードは遅いタイプで 年頃になり急激に伸びたのか、それとも諦めずに勉強を続けてきたことが、学習曲線のような急激な伸びにつながったのか。![]()
実はもう一人息子と同じようなタイプが我が家におりまして、IQテストを受けさせたらきっと息子以上に衝撃的な結果を出すであろう娘がいます。![]()
池谷氏が唱える「学習曲線の効果は優秀な人にだけ起こるものではなく、誰の脳にでも約束されている」という言葉は、本当に誰にでも適用されるのか。
そんな疑問に対して 意見を述べている 著書を発見いたしました。脳科学者の 川島隆太さんの本です。
この本は今から読むのですが、障害児においても「読み書そろばん」のトレーニングが脳を育て、鍛えることにつながるという主張です。「読み書き計算」の学習が障害を持つ子どもたちの脳を、健常な方向へ発達させる可能性があるということ。
記憶力や理解力の遅かった娘に勉強を教えることにより、 その成果が目に見えるような形で現れることがなく「やきもき」としていた私ですが、最近は多少スタンスが変わってきました。
「勉強を教える」ことにより、娘の脳は日々確実にトレーニングを受けているし、結果が出れば嬉しいけれども、 たとえ結果が出ずとも 娘と笑い合いながら「できたね。凄いね
」と喜び合える時間がどれだけかけがえのないものであるかということ。
ちなみにね。
最近の小5娘、今までは「暖簾に腕押し」であった学習効果でありますが、なんだか だんだんと 学習の定着を感じます。
これは成長により IQ が上がったからなのか、学習を継続したことにより IQ が上がってきたからなのかはわかりませんが、少し「聡明」になってきました。
(普通の人から見たらまだまだですが)
この夏休みは「漢字」に最大の力を入れましたが、漢字学習からどんどんと 世界観が広がっていくような気がします。
例えば「農」という漢字学習を通して、農業とは、林業・畜産業・漁業とは何なのかを確認したり(社会の勉強につながる)、 農家 農業 農作物という語彙力を広げたり( 全てネットの画像を通して視覚的に説明)。
「輸」という言葉を通して 輸入・輸出とは何なのか、輸送するとはどういうことなのかなど、知識を爆発的に増やせています。
中学受験におけるトップクラスの子供たちであれば、本を読んだりテレビを見たりする中で 自然と入ってくるであろう語句も、境界知能~平均以下にある子供達には、大人がひとつひとつ、きちんと教えていく必要があると思います。
そのかいもあって、娘の漢字力がだんだんと伸びてきています。本書に書いてありましたが、何か一つのことを極めるとその相乗効果もあり、他のものの理解も深まっていくそうです。国語の語彙力を上げることにより、他の教科への思考もクレバーになっているのを感じます。
学習が「平均以下」にある子供たちは、自分で学習を進めていくということは難しいかと思います。そのような時には、大人が諦めずに学習のサポートを行っていくことが 「本人の世界観を大きく広げていく」という意味において、とても大事な意義をもつと私は考えています。





