着物のセール中に お手伝いに来てくださっていた、私より一つ年上の女性の先輩(独身)との会話です。彼女とはもう20年以上の親交があり、いつも的確にアドバイスをくださいます。


私「 今まで育児勤務の正社員として頑張ってきましたが、2年後には娘も中学生になり、育児勤務が切れてしまうんです。その後にパート社員として仕事を続けるか、フルタイム復帰をして仕事を続けるのかですごく悩んでいます。会社の規定ではパート社員は週に20時間迄という縛りがあるから、完全に扶養内で働くことになります。しかしフルタイム復帰をするということは、毎日の帰宅が 21時~22時になるということで、家族と一緒の晩御飯も食べられなくなるし、娘の勉強も見てあげられなくなるし。家庭と仕事のどちらを取るべきかを悩んでいるのです」


先輩「2年後には 今と状況は変わっているわけだし、今から2年後について悩む必要はないと思うよ。それはその時に決めればいい話だし。でもママさんはパワフルで前向きだから、きっとフルタイムで復帰できると思うよ。とりあえず頑張ってみて、ダメなら辞めるという選択肢だってあるわけだし」


私「なんだかこの20年間、ずっと"マシュマロテスト"を受けている感覚で頑張ってきました。"パート主婦"と言う美味しいマシュマロを食べてしまえば、精神的にも肉体的にも、時間的にも楽になれるのだけれど、お金が厳しくなるじゃないですか。子供が二人とも私立の中高一貫校に通って、大学でも一人暮らしを始めたら、毎月の教育費に30~40万円はかかります。パパ一人でも出せない金額ではないけれど、私だって家族の一員として、経済的にも貢献するべきだと思うんです」


今の小学校4年生の娘を基準に考えた時には、娘との家庭学習を私が放棄すれば、娘の勉強はとんでもないことになってしまいます。しかし中学生になった娘には、"一人で勉強をこなしていく力" がついていて、私などむしろ必要ないのかもしれません。


私「私が正社員を辞めてパート社員になれば、この有り余るエネルギーを、娘に向け続けてしまう可能性があります。そうなれば娘を潰してしまうかもしれないし、娘が生きがいになった私には、一生娘を手放せなくなる可能性もあるし」

先輩「私のお客様で、娘さんが独立してしまって、その寂しさから鬱になって薬を飲んでいるお母様達を、何人も知っているよ。そんなことになったら大変なんだから、ママさんが子供から自立するいい機会だと思うよ」

私「 主人は土日も平日も自分がご飯を作るから( 主人の帰宅は毎日19時前ぐらい)、私にはフルタイムで働いてくれって言うんです」

先輩「ご主人はちゃんとものが分かっていらっしゃるね」

(ちなみに私は主人から"働け"と言われることに対しては、誇りを感じています。女性がフルで働くことを奨励することは、"現実を生きる厳しさ"をよく知っているという証だと思っています)

私のフルタイム復帰は、私が娘から自立する、とても良いチャンスなのかもしれません。セール中の土曜日に、試しに20時まで働いてみたのですが(帰宅は21時)、20時までの労働はあっという間に終わりました。体力的には何とかなりそうです。帰宅後は 娘の勉強まで見る気力はなく、家でのんびりとしてしまいました。娘の勉強を見なければ 体力的にも随分楽になるし、毎日21時の帰宅もこなせそうな気がしました。

パパも子どもたちも、私がいなくても楽しくやっていたようですし。(パパ↓笑い泣き)


私「 娘が中学生になっても、私はパートではなくて、フルタイムで働き続けた方がいいかな?」

主人「当たり前じゃろうが!」

息子「えー、帰宅が遅くなるの?💦」

私「 今の仕事をパートに切り替えたら、退職金も入れると、年収○○○万円が扶養内の100万円になるよ」

息子、一瞬にして顔つきが変わりました。ガーン


息子「 ご帰宅は遅くなってもいいです。 是非とも働き続けて下さい!」

娘「私は ママの帰りが遅くなるのは嫌。中学生になってもママと一緒に、勉強を教えて欲しいの(。´Д⊂)」

数学はお兄ちゃんに家庭教師を頼むにしても、娘の英語だけは せめて一年だけでも私が見てあげたいのです。結婚してからずっと続けてきた、家族四人での夕ご飯も捨てがたいし。

20年以上食べずに我慢してきたマシュマロを、とうとう2年後に食べてしまうのか(週3日パートの魅力にクラクラ)、食べずにガンガン働き続けるのか問題。

回答を出すのは、とりあえず2年後にお預けであります。( 少しずつ、フルタイム復帰に向けての気持ちを作りあげているところともいえます)