ブロ友さんがやっていたので私も実名で入れてみました。(///∇///)


やっぱり私は活字でできているようです。
そして秀才かと思いきやの天才でした。ゲラゲラ


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前回の「ルポ老人受刑者」を読んで、 その関係性を切り離せなかった一冊があります。

 

著者 宮口幸治



本書は児童精神科医である著者が、長年の医療少年院での勤務により、 彼らの犯した"犯罪と発達障害や知的障害の 関係性"をクローズアップしたものとなっています。


彼らの犯した犯罪には窃盗・恐喝・暴行・傷害・強制わいせつ・放火・殺人までほぼすべての犯罪があります。それらの犯罪を犯した少年たちと交わっていく中で、軽度知的障害や境界知能、発達障害による認知の歪みなどを持つ少年達が医療少年院には多く見られたそうです。


医療少年院とは心身に著しい故障が見られる少年達です。かつて酒鬼薔薇事件を起こした少年Aも、医療少年院に入院しました。 医療少年での非行内容としては、覚せい剤や麻薬などの薬物関係が特に多くまた殺人放火などの凶悪犯罪も多いそうです。


https://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/h19-2/html/3_2_4.html


こちらは少年院における在院者の知能指数の分布を表しています。(上記記事より引用) 在院者の55%は知能指数が90以下という結果になっています。これは平均的な知能指数から見ても低い割合となります。


また彼らの学歴を見ても、 大多数の在院者は 中学を卒業後に高校を卒業できていません。


そしてこちらが、刑務所内での在院者の知能指数になります。↓ 知能指数が平均の100以上ある人員数は全体の7.2%しかいません。 実に7割以上の人員が知能指数90以下という結果となっています。 少年院以上に 刑務所においての知能指数がさらに低い結果となっています。



「受刑者と知的障害者の関係性」が、 確かに存在するという事実があります。


「 ケーキの切れない非行少年たち」の著者が勤めていた医療少年院での出来事はそのまま刑務所内でも当てはまり、「 社会から押し出され、はぐれてしまった知的障害」 の少年たちが、最期には「ケーキの切れない老人たち」となり、再犯を繰り返してしまっているという事実が垣間見れます。


本書p7

認知行動療法は「認知機能という能力に問題がないこと」を前提に考えられた手法です。認知機能に問題がある場合効果ははっきりとは証明されていないのです。では認知機能に問題があるというのはどんな子供達か。それが発達障害や知的障害を持った子供たちなのです。中略


実は発達障害や知的障害を持ち様々な問題行動を繰り返す少年に対しては、結局は投薬治療といった対症療法しかなく、根本的に治すことは困難なのです。


発達障害や知的障害からくる認知の歪みは、根本的に治すことができない。


P22 凶悪犯罪を行った少年に、なぜそんなことを行ったのかと尋ねても、難しすぎてその理由を答えられないという子がかなりいたのです。更正のためには自分のやった非行としっかり向き合うこと、被害者のことも考えて内省すること、自己洞察などが必要ですが、そもそもその力がないのです。つまり「反省以前」の問題なのです。


彼らの知的レベルが低すぎて、反省内容が理解できない。


発達や知的に障害があり、学校ではそれに気づかれないままに 勉強についていけなくなり、教育の現場からつまはじきにされ、いじめられ、押し出された少年たちが大人になり、社会や会社からも締め出され、行き場を失った挙句の 最後の居場所が刑務所であとしたら、こんなに悲しいことがあっていいのかと思います。


知的に障がいのある彼らには「ケーキを等分に切れない」というハンデがあります。(以下本書より)


認知に歪みのある人物は「物事を正確に認知できない」という障害を生まれながらに背負っています。


P24 見る力、聞く力、見えないものを想像する力がとても弱く、そのせいで勉強が苦手というだけでなく、話を聞き間違えたり、周りの状況が読めなくて対人関係で失敗したり、いじめにあったりしていたのです。そして、それが非行の原因にもなっていることを知ったのです。


認知機能( 聞く力・見る力・想像する力)の 弱さが対人トラブルへと発展する。また身体的不器用さゆえに仕事をクビになる。


彼らは犯罪者という加害者でありながら、 実は障害的な弱さを抱えた一番の弱者(社会的な被害者) なのではないのか。


だとしたら、こんなに悲しい事ってありますか。 悲しくて悲しくて、私は泣きたいんです。・゜・(つД`)・゜・


「 お前はバカだ」とか、

「 お前はダメなやつだ」とか、

「 お前はクビだ」とか、

「 お前には価値がない」とか、

「 何度やっても 何で出来ないんだ」とか、


社会から散々馬鹿にされて、けなされて、つまはじかれて、最後の居場所が刑務所だなんて。


「こいつは頭が悪いから、何をされてもなんにも感じないよ」




いくら 知的に障害があっても、感情は平等だと思うのです。 「知的に障害があるから 感情も傷つかない」 そんなことないじゃないですか。 馬鹿にされていじめられて、彼らは同じように 傷ついているわけです。


どんな人間もバカにされたら悔しいし、絶対に悲しい。


https://www.dailyshincho.jp/article/2018/07200700/?all=1 


家庭からも、学校からも、友達からも、職場からも、 社会からもつまはじきにされた彼らの最後の居場所が 「刑務所」であるということ。 刑務所に入る 六十歳以上の犯罪のほとんどが窃盗です。 スーパーやコンビニでの万引きや無銭飲食が 全体の9割以上を占めます。

 この現実、なんとかなんないのかなあ。



 やりきれない思いが 胸を締め付けます。