私「 歴代の女結婚詐欺師は皆、男性からお金を巻き上げた後に男性を殺してしまうのだけれど、 男性の結婚詐欺師は女性からお金を巻き上げても命までは奪わないよね。 どうしてなのかな?」


主人「 まるでメスのカマキリのようだな。俺もお前に真綿のようにどんどん締め上げられて 最後には殺されてしまうのだろうか。怖いわ~。 俺も今日、車で狸引いちゃったんだよ。((( ;゚Д゚))) 」



婚活詐欺殺人事件の木嶋佳苗は、多額のお金を援助した男性たちを、彼女に暴力を振るったわけでも返済を迫ったわけでもないのに、なぜ殺してしまったのか。

佳苗に有名な料理学校に行きたいからと学費を要求され、1850万円を渡した直後に殺されてしまった男性。6年間にわたり佳苗を支えるために7380万円を渡したとされる60代男性。

佳苗に関わった男性は少なくとも4人も亡くなっており、 男性に貢がせたお金は総額にして1億円。それらのお金を 高級マンションや赤いメルセデスベンツ、高級な食器や、一個100万円もするバッグにと 湯水のように使い切ってしまった。

自らの果てしない物欲や虚栄心のために、男性たちからの愛をせせら笑うかのごとく、いとも簡単にお金を巻き上げて練炭で殺してしまった彼女。

これだけお世話になった方々を 「何も 殺すことはないじゃんねえ」と思う私は凡人なのでしょうか。


( 木嶋佳苗の獄中の手記より 引用)
私と同じような立場で、全国の留置所や拘置所等の施設で過ごしている人たちからも、多くの励ましや相談の手紙が届きましたので、辛い境遇にある人たちへのメッセージを送ります。謝罪と反省をしても、不安や恐怖、焦燥に苛(さいな)まれることもあるでしょう。人間関係の変質もあるかもしれません。 失望し、困難にめげて気弱になりがちですが、どんな状況に置かれても、他人を妬んだり、羨んだり、恨まないことが大切です。そして、意識的に感謝することを探して見つけ、有難いという気持ちを忘れないことが肝心です。 ささやかな幸福を噛みしめて、 誠実な心構えで生きる努力が何より大事だと思います。体は拘束されていても、思考という領域の中では、 誰もが平等に自由になれます。私は、心の在り方が変われば行動や習慣が変わり、人格や運命さえも変わると信じています。心がけ次第で自分を変えることは可能です。いつからでも遅くありません。 人それぞれに切実な問題があるでしょう。」


人様に説法する前に、自分の罪を認めて反省しようよ。びっくりして、開いた口が塞がらないよ。


きっと これが彼女の本質なのではないかと思いました。これだけの犯罪を犯してもなお、彼女の心の中にあるのは「反省」ではなく、強烈な自己優越感。何もかもがチグハグなのです。

「 中学校を卒業する頃には、一通りの古典文学を読了していました。国内外の様々なジャンルの本を選び、取り憑かれたように本の世界に浸っていましたが、田舎には私と同じレベルで会話ができる同級生はいなかったのです。 父の影響で、小学生の頃から愛読していた朝日ジャーナルでした立花隆さんや小倉千加子さんについて議論するような友人は、いませんでした。」

まるで「麻原彰晃の女性バージョン」です。自らの優位性や特別性を訴え 「人心を掌握する」ことの天才。

自らの信念達成の前には 信者の命など 何の重みも持たないということ。 麻原彰晃も死の直前まで 自らの罪を 謝罪することはありませんでした。木嶋佳苗も罪を否認しています。

彼女には確かに 男心をつかむ力がありました。それは彼女の知性であり プロ級の料理の腕前であったり、男性に尽くす(夜の営みを含め)力であったり、会話力であったり。

「 木嶋佳苗は不美人であるのに、なぜそんなにも男にモテたのか」

この謎に関しては私は、木嶋佳苗はただの女性ではなかったのだなと思いました。麻原彰晃に並ぶほどの頭の良さ、知性、内在する狂気や劣等感、お金への執着、自己の特別感などを持っていた女性。 

「だって私は特別なんだもん」

出会った男性を瞬時に虜にし お金を巻き上げて殺してしまうことは、一部の人を心酔させる力のある 彼女にとってはいともたやすいことだったのでしょう

( 木嶋佳苗の文字)


彼女は男性が何を求めているのかを十分に知っていたのでしょう。彼女には会話の才能があり、マインドコントロールの天才だったといえます。
(彼女の手記を読むと、インテリジェンスな語句の多用や文章力の上手さには 唸るものがあります。)



( ちなみに彼女は 死刑判決が出た後に獄中で 一般男性の協力者とも 3回も結婚しています。そのうちの1人は有名な雑誌の取材記者です。佳苗の取材をしているうちに、抗いがたい 彼女の魅力にひき込まれてしまったのでしょう。獄中では、料理も夜の営みも介護力も発揮できないのだから、表情や言葉の力のみで男性を落としたのでしょう。ちなみに 彼女は声も すごくいいそうです。)


木嶋佳苗は モテるべくしてモテていた。

彼女が次々に男を落とせた謎が、ちょこっと解けた気がしました。