「中島らも」さんのこちらの本を、Audibleで聴いた。

(新装版/講談社文庫)

今夜、すべてのバーで 〈新装版〉 (講談社文庫) [ 中島 らも ]

 

…で、端的にいうと。

彼のデカダンスには、ダメさの顔をしてるくせに、孤独と哀愁の匂いがした。要するに、格好良かった。💗


それで、思ったの。

こんな男を“引き受ける”女は、どんな人なんだろうって。


…だから、この本も読んだの。

【中古】らも 中島らもとの三十五年/集英社/中島美代子(文庫)

彼の奥様が書いた、彼についての本を。


この本を読んだあと、私に残ったのは結局この2つ。

・「なぜ彼は彼女を選んだのか」

・「なぜ彼女は彼を愛し続けられたのか」


まずね、
「なぜ彼は彼女を選んだのか」

彼女の本を読むと、彼女の“輪郭の薄さ”が浮き上がってくる。意思の強さというより、場の空気にすっと溶けてしまうような、…儚い輪郭。

だからこそ、彼の隣に“溶け込めた”のかもしれない。


まだ幼さも残る短大生の彼女の、可愛らしいルックスに、大学生の彼が引っ張られた部分も、たぶんある。笑


…あと、“中島らも”みたいな“破滅型天才”の隣にいるには、「正しさ」より「居心地」のほうが勝つ瞬間があるのかもしれない。 


深掘りせずに「すごいね」「大変だね」で受け止めてくれる、分析もしない、批評もしない、ただ好きで一緒にいてくれる人。 


そういう相手のほうが、楽だったのかもしれない。


だって、言葉で掘り下げる女性が隣にいたら、 

アルコールのことも、破天荒なエピソードも、 

いつのまにか「天才の代償」じゃなくて

「ただの傷ついた人間」として解釈されてしまう気がするから。


それは、彼自身の“ロックな自己像”を、 

少しずつ削っていく行為でもあるよね。


中島らもの奥様が、自分の本の中で語っていたのは。


彼女の両親は、先祖代々の5万坪の土地を売って暮らしてた。

…あまりに贅沢三昧の日々だったと。


彼女が物心ついた頃には、土地はもう半分、2万5000坪まで削られていたらしい。


お母さんはお父さんから毎日1万円のお小遣いをもらい、家にはお手伝いさんもいた。


ご両親は「自分で稼ぐ」じゃなくて、「土地を削って」生きてきた。彼らが削ったのは、親の人生でもあり、子どもや孫の未来でもあった。


そうやって、彼女の家は没落していった。

彼女は、親が用意してくれたその生活を「当たり前」として育って、その「ふわふわした世界観」のまま大人になった。

…らもさんは、そこに何を見てたんだろう?

そこにはきっと、

自分にはない「能天気さ」や「無邪気さ」

ある意味、社会の痛みから切り離された“鈍感さ”

「考えないで済む世界」の象徴みたいなものが、
彼にとっての、“甘い鎮痛剤”みたいに見えたのかもしれない。

彼女自身も短大時代、
本の中では“大麻”のことをかなり赤裸々に書いている。 


家で育ててみたり、らもさんと一緒に吸ってみたり

——そんな話が並ぶ。 


彼の歪みと、彼女の空っぽさは、ちょうど噛み合ったのかもしれないな。


ブックレビュー①📚️、今日はここまで。 

…で、問題はここからだ。 

ふたりは、どんどん壮絶になっていく。ネガティブ


続きは、また次の記事で。 


P.S

…って、いきなりいつもとモード変えてすみません。🤣

久しぶりの、ガチンコブックレビューということで。

コメントしづらそう~。(* ̄∇ ̄*)💦

(続く)