みなさん、今日も機嫌よく過ごせましたか?
先日、岐阜のとあるカフェで、ちいさなちいさな王様という本に出会いました。
ちいさなちいさな王様の世界では、赤ちゃんとして産まれてくるのではないんだそうで。
ある日、ベッドの中で目を覚ますことから始まるんですって。
そして、目を覚ました瞬間から自分がどこで何をするのかがわかっていて、その時が一番大きいんですって。
毎日を過ごしていくうちに、だんだん体が小さくなっていって、ある日みんなが探しても見つからないくらい小さくなると、その人はいなくなったことになるんですって。
この物語に出てくる王様は、クマのグミが大好物で、いつも自分の体の半分くらいの大きさの組を両手で抱えながらかぶりついてるんですよ。
そんな王様は、主人公の僕の前にいつも気まぐれに現れては、色々と喋ったかと思うと、これまた唐突に本棚の隙間から帰っていってしまうんですよ。
そんな「ちいさなちいさな王様」の物語は、南ドイツ新聞に連載されていたんですって。
こんな小洒落た物語が新聞で読めるなんて、ドイツは粋ですよね。
日本の新聞に載っている小説なんて、格式張っておじいさんになってからしか読む気がしないですもん。
いや、その頃には新聞なんてないのかもしれないけど。
主人公は会社員なのですが、この主人公に対してちいさなちいさな王様はこんなことを言っています。
「産まれた時にはなんでも知っていて、なんでもできたんじゃないかな。
それが、周りがいろいろなことを教える代わりに、いろんな制約ができてしまって、今はできないと思い込んでいるだけじゃないの?」
みたいな。
現実はどうであれ、ちいさな頃は方法はわからないけど、作りたいものがあれば周りにあるもので形にしてしまう勢いがありませんでしたか?
ワタシの想い出では、家の修繕で大工さんが来ていたときに庭にたくさん転がっていた端材を使って、ヘリコプターのおもちゃを一生懸命作りました。
作り方はもうめちゃくちゃ。
大工さんの真似をして、端材をまとめては釘を打ち付けて繋ぐだけ。
金槌で親指を打っちゃうし、痛い思いもしましたが、できたんですよ!
ヘリコプター!
もし、今もそのヘリコプターが残っていたら、
「なんだこれ?」
って苦笑いしているかもしれません。
羽が回るようにしたくても釘を打ったら回らなくなるし、無理やり回るようにしても今度は釘が抜けちゃうし。
でもそれは、当時のボクにとってはかっこいいヘリコプターだったんですよ。
頭の中では羽がきれいに回っていたし、すごいアクロバット飛行をしていました。
大人になると、方法と結果ばかり気にしちゃって釘を一本打ち付けるまでにすごく時間がかかってしまいます。
よほどの状況でもない限り、釘を一本打ち付ける場所が間違っていたってなんてことはない。
抜いて打ち直すだけです。
いや、場合によっては抜かなくてももう一本打ち直せばいいですよね。
たとえ仕上がりが不格好でも、みんなは笑いつつも愛でてくれることの方が多いんじゃないかな。
ちいさなちいさな王様
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