JR北海道が来年3月のダイヤ改正で、石北線旭川―網走間を1日2往復している特急「大雪」を快速列車に切り替える方向で検討していることが分かった。マイカー利用増加や都市間バスとの競争によって乗客数が低迷する中、ワンマン運転の快速化で要員を減らすなどしてコスト削減を狙う。

 JRが6日までに沿線自治体関係者に検討方針を伝えた。特急「大雪」は3両編成で、快速は2両編成に減らし、運行本数は現状の1日2往復を維持する。

 快速化で車掌の配置が必要なくなるほか、車両の維持や更新にかかる費用も削減できるという。利用者にとっては特急料金を払う必要がなくなる一方、快速の停車駅によっては所要時間が長くなる可能性がある。札幌―網走間を直通で結ぶ特急「オホーツク」は維持する。

 特急「大雪」は2017年、「オホーツク」の区間を短縮する形で運行を開始。JRは単独で維持困難とする石北線を含む赤字8区間(通称・黄色線区)について、国や自治体の支援を得て存続させる仕組みづくりを目指している。【道新】