スイス・ジュネーブでWHO(世界保健機関)総会情報収集で現地に行っている及川幸久氏によると、「パンデミック条約(協定)」は(話し合い)不調に陥り、成立しなくなり継続協議となった模様です。
(以下、「朝日新聞デジタル」引用)

「パンデミック条約」期限内の妥結断念、先進国と途上国で溝WHO
「世界保健機関(WHO、本部スイス・ジュネーブ)は現地時間の24日、次の世界的な感染症の流行(パンデミック)に備えて議論してきた「パンデミック条約」について、27日から始まる年次総会での採択を断念する方針を明らかにした。総会に現時点での議論の報告書を提出し、今後の進め方を協議する。

パンデミック条約は、新型コロナウイルスの世界的な流行の中で、ワクチンや薬の分配や、途上国の保健システムの整備で課題が生じたことを背景に、2021年に提唱された。今年5月末の総会での採択を目指して議論が重ねられてきたが、先進国と途上国の対立が大きく、交渉は難航していた。」と出ています。

また、国際保健規則(IHR)について「朝日新聞デジタル」で次のように報道されています。
(以下、「朝日新聞デジタル」引用)

「WHO、国際保健規則の改正に合意 新型コロナパンデミックの教訓
IHRの改正には、(1)「パンデミック緊急事態」を「複数の国家で広く流行して国家の対応能力を超える伝染病であり、国際的に社会・経済的な混乱を引き起こす可能性が高く、国際的な協調行動を必要とするもの」と定義する(2)医療品のアクセスの強化と資金調達について、連帯と公平性に貢献する(3)改正した規則を効果的に実施するため、国家間の調整を担う委員会を設立する(4)国内にもIHRの実施を担当する当局を設置する――ことが盛り込まれた。」(以上、引用終わり)

国際保健規則(IHR)は、会議自体定足数を満たしておらず「その場で」拒絶態度を5ヶ国(スロバキア・イラン・ロシア・アルゼンチン・コスタリカ)が示したようです。
実質賛成した国は37ヶ国であり、定足数を満たしていないが、相変わらずの「いかさま」で、(何とか)成立にこぎ着けたという情報が入っています。

WHO総会の中味を見れば(確かに)5月31日日比谷で大々的なデモを実施した我々(日本国民)が、「ある程度の勝利」を収めた結果になっていますが、「パンデミック条約(協定)」は最初から見せ球であり、本命は国際保健規則(IHR)であると想定されていた状況を考えると、手放しで喜べる状態にはないと言えます。

我が国の一番の問題は、「インフル等政府行動計画」であり、6月中に閣議決定されるという話です。19万筆を超えるパブリックコメントを集めながら、(それを無視するかのように)粛々と(閣議決定)を行うとは、日本国政府の閣僚達は「まともではない」と受け止めてざるを得ません。
(つづく)

※本記事は、(その2)まで続きます。