グクのWラでキャンドルが燃える音をあんなにまじまじと聞かされるとは思ってもいませんでしたね🤣
それに寝息まで・・・😊
この物語でも頻繁に蝋燭(キャンドル)も寝息も出てくるので、あまりにもタイムリーで私は個人的にテンションが爆上がりましたよ✨👍✨グクありがとう💜
では物語の続きです
その内『前回のお話』をそれぞれに貼り付けたいと思っております
初めて来て下さった方が、多々遡って読んで下さっているので、せめて前回のお話を貼って、続きを読みやすくしようかなと思います
前回のお話
【ジョングクの葛藤】
「テヒョン様、、、お口にショコラの髭が・・・」
ジョングクがテヒョンの口元を見ながら、そう言って笑った
しかし、テヒョンもフッと含み笑いをしてジョングクに言い返す
「ジョングク、、君もだよ」
二人はそれぞれ、よく磨かれた銀のティースプーンに口元を映して、一緒に笑い合った
すると突然、テヒョンがナフキンを使わずに、唇についたショコラを舌でペロリと甜めた
目の前で見ていたジョングクは驚いて目を見開く
まさか「公爵」ともあろうお方が、他人の目前で・・・!?
しかし、すかさずジョングクも真似をして唇を甜めてみた
テヒョンがそれを見て
「これは、とても公の席では出来ないことだよな」
と言うと二人は顔を見合わせて大笑いをした
スミスが近侍とテーブルセッティングをしながら、楽しそうに笑い合うテヒョンとジョングクを見て微笑んでいた
そんなスミスを近侍がテーブルクロスを整えつつ、ニヤニヤしながら見ていて
「最近のスミス様は、よく笑ってらっしゃいますね」
と言った
「うん?そうか?」
「はい。皆が申しておりました。最近のスミス様はとてもお優しいと」
「ん?私はいつも優しいではないか!・・・さぁ、無駄口はよいから、早く次のお支度を整えなさい」
「はい・・」
近侍はニヤニヤしながら首をすくめて返事をすると、そそくさと部屋を出て行った
スミスはもう一度、テヒョンとジョングクを振り返り、ニコニコしながら作業を続けた
夕食はスミスがシェフにコース形式ではなく、ワンプレートに盛り付けるように頼んでくれたので、マナーを気にすることがない、楽しい食卓になった
そのせいか、いつになくテヒョンとジョングクの会話のトーンも上がる
ワインも進んで二人はほろ酔い気分になっていた
食後は早々とパジャマに着替えたテヒョンとジョングクは、ベッドの上にベッド用のテーブルを置いて、向かい合ってチーズをつまみに引き続きワインを楽しんでいた
「ベッドに飲食を持ち込んで談笑するのは、寄宿生の時以来だ」
「テヒョン様も寄宿生の経験があったのですか?」
「そうだよ。王族とはいえ国王陛下以外は皆、寄宿学校へ入れられたからね。ジョングクはどうだったの?」
「私も寄宿生でしたが、私の場合は士官学校でした」
「え?チョン伯爵家は将校の家系ではないよね」
「・・・はい、違います。でも男子は代々士官学校に入っているのです」
「初耳だ、そうなのか。珍しいな」
ジョングクは頷きながらも、少し伏し目がちになったのを誤魔化すようにワインを飲んだ
テヒョンはそれを見逃さなかった
時々不意に見せるジョングクの伏し目がちな姿に、まだまだ開ききれていない彼の心の奥にある《何か》を感じた
ワインのボトルを二人で空けて、久しぶりにお互い気持ちよく酔うことが出来たようで、いつの間にかテヒョンの方は寝入ってしまっていた
「あれ・・?テヒョン様、だめですよ、毛布を掛けて寝て下さい」
「う〜ん・・・」
返事にはならない反応はあるものの、全く動かない
ジョングクはこれは仕方ないと、ベッドの上にあった物をテーブルまで移した後、テヒョンをピローのある方へ寝かせようと肩の下に腕を通した
そしてピローにそっとテヒョンの上半身を乗せると腕を抜いた
ジョングクがテヒョンに毛布を掛ける為、ベッドの足元にある毛布を取ろうと動こうとした
するとテヒョンが寝返りをうって、ジョングクに腕を回してきた
ジョングクは思わずテヒョンを見た
スーースーーと寝息が聞こえてくる
本当に眠っているようだ
巻き付くテヒョンの腕をそっと外そうとしたら、今度は力を入れてギュっと抱きつかれてしまった
身動きが取れなくなったジョングクは、仕方なく足を動かしてどうにか毛布をたぐり寄せて、テヒョンに掛ける
そして自分の方にも掛けながら『しょうがない、このまま一緒に寝るしかないな』と思うと、体の力を抜いてベッドに預けた
ジョングクはテヒョンの方を向いた
自分の隣で深い眠りに落ちているテヒョンの顔を見る
『テヒョン様のまつ毛は、こんなに長かったのだな』など思いながら、まじまじとテヒョンの美しい顔を観察するように見ていた
そして、自分に寄せてくれるいつでも無防備な、テヒョンの信頼の強さを抱きつく腕の力に感じる
更に、テヒョンの温もりが、とても癒やしに感じられた
『自分に兄弟がいたなら、こんな夜も沢山あったのだろうか』
テヒョンもジョングクも早くに母親を亡くしていて、兄弟もいない境遇は一緒だった
だから母親や兄弟の温もりを知らない
ジョングクは、今こうしてテヒョンといることで、子供の頃に得られなかった《母性愛や兄弟愛》を取り戻しているような気持ちになった
しかし、テヒョンからこうして向けられる一途な信頼に対して、ジョングクには無視できない《罪悪感》のようなものがあった
自分が生まれ持って受け継がれた、チョン伯爵家の一員としての血筋には、抗えない宿命と使命が混在しているのだ
いつそれがテヒョンに対して災として降りかかるか・・・それを思うと胸が締め付けられる気持ちになった
それは、ジョングクにとってテヒョンが益々大事な存在になるのと比例して大きくなっていった
だからといって、この想いを止めることも出来ない・・・
意思とは関係なく繋がっていくこの絆
これはもう《運命》なのだとジョングクは思い知る
【遅い朝食】
夜中に差し掛かり、宮殿内には静かに帳が降りる
スミスが灯りを落とすために部屋に入って来た
そしてベッドで寄り添うようにして眠るテヒョンとジョングクを見ると、ベッドの近くまでやってきた
小さな子ども同士のようにあどけない様子の二人を見ると『よくお休みになられて・・』スミスはそうつぶやいて、テヒョンの髪を優しく撫でた後、続けてジョングクの髪も優しく撫でた
スミスは暫く無言で二人を慈しむように眺めていた
それから、二人の胸元まで下がっていた毛布を掛け直そうとした時、テヒョンがジョングクの腰を掴むように回しているのを見たスミスの目に涙が光る___
しかし、涙を堪えて毛布を掛け直してやるとベッドから離れた
蝋燭の火を消して常灯の灯りだけを残すと、テーブルにあった食器類を持って、スミスは部屋を後にした
空が明るくなった頃、宮殿の女中達が廊下の窓を開けて空気の入れ替えを始めると、新鮮な空気と共に、小鳥のさえずる声が宮殿内に入ってくる
テヒョンは昼近くに目を覚ました
ベッドに起き上がると、ジョングクの姿がないことに気付く
呼び鈴を鳴らすと直ぐにスミスが入って来た
「お目覚めでございますか、テヒョン様。オレンジウォーターをお持ち致しました」
テヒョンはスミスからグラスを受け取ると、オレンジウォーターを一気に飲み干した
「ジョングクは?」
「チョン伯爵は既に起床なさっていらっしゃいますよ。今はチョン伯爵のお馬をお屋敷に戻す準備がされておりますが、間もなくチョン伯爵家からお迎えが来ることになっております」
「そうか。では私も着替えるよ」
テヒョンはそう言ってベッドから降りると、自分の部屋へ戻って行った
「おはようございます、テヒョン様」
テヒョンが身支度を終えて、自分の部屋の隣りにある控えの間に入ると、ジョングクが待っていた
「おはよう。すっかり酔いも冷めたか?」
「はい。今朝はスッキリ目覚めました」
「そうか、よかった」
テヒョンがテーブルに着くと、軽食が運ばれた
ジョングクにも運ばれるのを見て
「なんだ、先に食べていてよかったのだぞ」
と言った
するとジョングクは
「いいえ。テヒョン様と一緒の時は、お食事も一緒に・・・」
とにっこり笑って返した
「随分と可愛らしい事を言うな」
と、テヒョンも笑って返す
昨夜、ジョングクに甘えるように抱きついてきたテヒョンの様子は少しもなく、《キム公爵》の顔をしている
ジョングクはギャップに思わず笑いそうになるのを必死で我慢した
「ん?何だ?何を笑ってる?」
「いえ、、何も」
「いや、笑ってるじゃないか」
「いいえ、、あの、夕べ私達は一緒のベッドで寝たのですが、、」
「え?そうなのか?」
「全く覚えていませんか?」
「・・・分からない。・・おい、僕は君が笑うようなおかしなことをしたのか?」
テヒョンが焦ってジョングクに聞いた
ジョングクはとうとう声を出して笑ってしまい
「・・・おかしなことをされたわけじゃありません・・・」
と答えた
「じゃあなんでそんなに笑ってるんだ?」
テヒョンが前のめりになって聞いてくるので、ジョングクがテーブルの近くに控えている給仕係に聞こえないように声をひそめて言った
「テヒョン様が私に抱きついてこられたのです」
「えっ!?」
テヒョンの目が一瞬泳いだ
「嘘・・・だろ?」
ジョングクは答えずにニッコリ笑う
「本当に・・・?」
今度は頷いて答えた
テヒョンはハァーッと息を深く吐くと、ニッコリ笑って言った
「ワインを飲んでいたとはいえ、夜中に一度も目が覚めなかったのは、君の温もりが心地よかったからなんだな」
「テヒョン様はとても可愛らしかったです」
「よせよ。イメージじゃない」
テヒョンは照れ隠しに手元のポーチドエッグに視線を落とし、ナイフを入れた
「テヒョン様はイメージを気にされるようなお方ではありませんよね」
ジョングクがいたずらっぽく笑う
「ほほう、、なかなか言うようになったなぁ」
テヒョンが上目遣いでそう言って笑った
テヒョンとジョングクの遅い朝食のテーブルに、穏和な雰囲気が漂う
二人の心の距離が更にグッと近づいた瞬間だった
食後のお茶を取っていると、チョン伯爵家から迎えの馬車が到着した
テヒョンがスミスを伴ってジョングクを玄関先まで見送る
「次はポロの練習試合で会おう」
「はい。色々ありがとうございました」
ジョングクがお辞儀をして馬車に乗り込むと、ゆっくり走り出す
テヒョンは馬車が見えなくなるまで見送った