現在は、財政規律と社会保障の財源確保を気にしている政府が増税を持ち出していますが、五輪終了後にも増税を持ち出してくる可能性はあります。理由は二つです。

一つ目は、短期的に国債を発行するので財政赤字が拡大すること。そのためには、増税が不可避であるという理屈です。

現実には、国債の償還は長い年月をかけて行われます。通常、国債は60年で返済するようになっていますが、その間に何度も借り換えを行っています。

日本独自の制度で決して褒められたものではありませんが、年間新規発行が40兆円、財投債が15兆円、借換債が100兆円ほど発行されているので、直ぐに破綻することはありません。

歳出削減や景気回復による税収増など通じて、国債発行を抑えていくことが大事であって、国債増=増税だというのはあまりにも早計すぎるのです(『日本経済再建宣言』第3章参照)

二つ目は、もっと現実的な問題です。

東京都は一年当たり80兆円を叩き出す日本一の都市とは言え、五輪で使用する施設は、年間に何度もイベントで使用できるわけではありません。

施設を民間に開放しても、高い利用料を徴収しなければならないでしょう。逆に、施設を国か東京都が運営する場合は税負担をしなければなりません。そこで出てくるのが増税です。

但し、国債を発行して作られたインフラは、国の資産にもなります。有形固定資産の項目にもなるので、借金の額だけで評価はできません。

また、公会計の原則を国に適用し、「更新引当金(将来更新に伴う費用の発生を見越して、必要経費または損金として計上する制度)」を積んで新規の国債発行や増税をすることなくインフラの補修やメンテナンスをすることができます(現在はまだ国には適用されていない)。

このように、智慧を使うことで都民や国民への増税を回避することができるのです。単に「作りました。でも維持できませんでした。だから増税させて下さい」では有権者は納得しません。すなわち、能力のない者に税金を預けてはならないのです。

以上、五輪に伴う増税論を概観してきましたが、幸福実現党は、安易な増税論と徹底的に戦い、国民の自由と繁栄を守り抜く唯一の減税政党として、今後とも様々な政策提言を発信していきます。(文責・静岡県本部幹事長 中野雄太)




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アルゼンチンの首都・ブエノスアイレスで2020年の夏季五輪開催場所が東京に決定されました。幸福実現党としても釈量子党首の声明を発表。第二の高度成長に向けた起爆剤とする旨を表明しています。

実際、公共投資で景気が活性化することは間違いありません。加えて、遅々として進まないリニア新幹線建設を組み合わせることで交通インフラが拡充する可能性は極めて高いと言えるでしょう(『日本経済再建宣言』第4章参照)。

短期的な財政赤字は増えるかもしれませんが、幸福実現党としては、成長を高める新しいインフラ投資は必要だと考えます。

しかしながら、五輪招致決定のさなかにおいても消費税増税は進められています。安倍総理が言及された通り、本来は五輪招致と消費税増税は別問題です。にもかかわらず、上記のインフラ整備にも財源が必要なので増税をするべきだという論理がまかり通っています。

これは社会保障の財源確保のために増税をすると同じ構図です。そうであるならば、集めた財源は右から左へと流れるだけで、財政再建には役立ちません。

五輪招致と同時に増税を進めるもう一つの理由は、増税の国際公約の存在です。

日本政府は2015年までに国債の利払費などを差し引いた基礎的財政収支の対GDP比を半分に、2020年までに黒字化することを国際公約しました。

IMF(国際通貨基金)の一部の方は、日本に15%の消費税増税を要求していますが、ラガルド専務理事とO・ブランシャールチーフエコノミストは日本の早急な財政再建と増税を要求はしていません(ちなみに、IMF副専務理事の篠原尚之氏は元財務官僚)。

むしろ、P・クルーグマン、J・スティグリッツなどのノーベル経済学者は消費税増税に反対しています。彼らは、財政規律を守るための増税など一言も言及していません。むしろ、金融緩和や適度な財政出動を要求しています。

特にスティグリッツは、財政規律や国債の信用などに言及する金融関係者に対して「失業を増やし生産を減らすことにつながる政策では信頼は取り戻せない。信頼は成長につながる政策によってしか取り戻せない」と、緊縮財政主義者を厳しく批判しています(『世界の99%を貧困にする経済』p.337)

そもそも、どれだけ増税したら財政規律が保たれ、国債の信任が守られるのでしょうか。正確な定義は存在しないのです。ましてや、長期金利は低位安定しており、今すぐ国債価格低下=長期金利上昇ということは考えにくいのが現状です。

むしろ、増税をして景気が腰折れするリスクの方が高いと思わざるを得ません。

そして、ロンドンオリンピック前に増税をして景気悪化と税収の伸び悩みを経験したイギリスの例もあります。

同じ過ちを繰り返さないためにも、東京五輪成功に向けて増税を回避するのが正しい選択です。




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オバマ米大統領は11日(現地時間10日)、シリア内戦についての演説で、アサド政権による化学兵器の使用を非難すると同時に、国民に対して軍事介入への理解を求めた。一方でオバマ大統領は、シリアの化学兵器廃棄をロシアが提案していることを受け、軍事介入についての決議を延期するよう議会に求めたことも明らかにした。

先月21日にアサド政権が化学兵器で1400人以上を殺害したことを受け、オバマ政権は内戦への軍事介入を決断すると同時に、議会に承認を求めていた。

状況が一変したのは9日昼、訪英中のケリー国務長官が記者会見で、化学兵器を廃棄すればシリアは攻撃を受けることから逃れられるという趣旨の発言を行ったことがきっかけだ。長官の広報官は「仮定の話」としたが、この話に飛びついたロシアが同日夜に化学兵器廃棄の提案をまとめ上げて発表。これまで化学兵器保有を認めてこなかったシリアも、なぜかこの提案の受け入れを表明した。軍事介入に反対する国内世論の厳しい風当たりに直面していたオバマ大統領も、「突破口が得られる可能性がある」と発言した。

シリア内戦では、アサド政権軍による反体制派への攻撃などで、すでに10万人以上が亡くなっている。殺戮を止めることが焦眉の急と言えるが、オバマ大統領はそれよりも、化学兵器の使用を「超えてはならない一線」と位置づけ、あくまで化学兵器を問題にする姿勢を貫いてきた。また介入を決定したとはいえ、わざわざ議会に承認を求めたことで、攻撃に及び腰な本心が透けて見えていた。

そうした中で、オバマ政権は見事に、プーチン政権のロシアに足元を見られた格好だ。そもそもオバマ大統領が軍事介入の目的を化学兵器使用に対する懲罰に限定していたため、「化学兵器さえ廃棄すれば、介入が避けられる」という構図が、ケリー発言の前から生まれていた。

11日の演説でオバマ大統領は「アメリカは世界の警察官ではない」と宣言したが、アメリカの超大国としての責任感の欠如が、シリア内戦を長引かせてきた原因であることを、今回の出来事は象徴的に示したと言える。(呉)


【関連書籍】
幸福の科学出版 『政治革命家・大川隆法』 大川隆法著
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