「特別の教科 道徳」設置と次なる課題[HRPニュースファイル1133]

http://hrp-newsfile.jp/2014/1720/

文/HS政経塾 第3期生 和田みな

◆「特別の教科 道徳」

文部科学省の中央教育審議会の道徳教育専門部会は今月19日、10回目の審議を開き、最終答申案をまとめました。

今回の答申でまとめられた内容は、以下のようなものです。

道徳の時間を「特別の教科 道徳」(仮称)として格上げし、学校教育全体を通じて行なう道徳教育の要として位置づけ、理解と実践のための内容の充実を図ること。

それに伴い、目標・内容を明確にし、指導方法を改善すること、検定教科書と評価の導入、教員の指導力及び免許や教員養成課程の改善を行なうことなどです。

◆現状の「道徳の時間」の問題点

「道徳の時間」は昭和33年に創設され、週に1時間確保されてきましたが、「教科」ではありませんでした。

平成18年、教育基本法が60年ぶりに改正され、その内容を反映するために道徳の学習指導要領も改訂されました。

その中で、道徳教育の充実を図るため「学校における道徳教育は、道徳の時間を要として学校の教育活動全体を通じて行うもの」であると明記され「道徳教育推進教師」が位置付けられます。

しかし、効果には地域差があり、現場の教師に理念が浸透せず、結果として他教科に比べ軽んじられてきたことが問題視されていました。

◆「特別の教科」への格上げの意味

このような現状から、今回の答申では、道徳教育は「道徳の時間を要として学校の教育活動全体を通じて行うもの」という理念の浸透と、具体的な取り組みを推進するために、道徳の時間を単なる「教科」とするだけではなく、「特別の教科」に格上げすることがまとめられたのです。

「道徳教育」は学校教育全体で行う根源的なものです。「特別の教科 道徳」はその道徳教育の要を担う時間であり、他の教科や特別活動は道徳教育の実践の場であるという位置づけになります。これが「特別」の意味です。

この重要な意識改革を現場の先生方はもちろん、国民にも促すことができるかどうかが、今回の大きなポイントです。

◆教育の目標「人格の完成」と道徳教育

道徳教育を「根源的なもの」と強く述べた理由は、教育とは何を目指しているものなのかという「教育の目標」に関係しています。

教育基本法では、第一章第一条に「教育の目標」は「人格の完成」にあることが述べられています。

そして今回の答申の冒頭ではこの目標を示した上で、「人格の基盤となるのが道徳性であり、その道徳性を育てることが道徳教育の使命である」と明記されました。

この点から、教育の目標を達成するための基盤が道徳教育にあるということは明らかです。

◆道徳教育と宗教教育

「道徳」は、私立学校においては「宗教」と置き換えることが許されてきました(学校教育法施行規則の第50条「宗教をもって前項の道徳に変えることができる」)。つまり道徳教育と宗教教育は、同じく人格の完成の基礎を成すものであるということです。

また、昭和22年、文部省に設置された教育法令研究会がまとめた『教育基本法の解説』では、次のように記載されています。

「宗教的信仰が将来の国民の道徳的向上のために必要なこと、ことにそれが人格の完成及び民主主義的、平和主義社会の建設に貢献するところが大であることが認められなければならない」

この解説からは、教育の目標である「人格の完成」には、道徳教育、さらにその根源には宗教教育が必要であると読み取れます。

◆教育界が抱える「宗教=タブー」というジレンマ

今後の道徳教育の深化には、道徳の根源にある「宗教性」を教えられるかが鍵となるでしょう。

今回の道徳部会で主査を務めた押谷由夫教授も、道徳教育の再検討を研究していく中で次のように道徳教育における宗教の重要性を述べています。

「宗教の道徳教育が果たす役割について考えざるを得なくなり」、「最も深く人間としての在り方や生き方を、自らに問いかけ実践しつつ追い求めた人々は、世間でいわれる宗教者です」、「人間として生きることの探求には、人間の力を超えたものとの対話が不可欠」(「学校における『宗教にかかわる教育』の研究1」)

一方で、今回も宗教教育は「重要な課題」であると認識され、何度か意見が出たにも関わらず、最後まで踏み込んで話し合われることはありませんでした。

教育界は、「宗教性」が重要だとは認識しつつも、「宗教教育」触れられないという「宗教=タブー」というジレンマから抜け出せずにいるのです。

◆課題は「宗教=タブー」の払拭

ある調査では、日本人の約70%が「無宗教」であると答えていますが、一方で70~80%が「宗教心は大切だ」述べています( 橘木俊詔著『宗教と学校』)。

80年代、政教分離の米国においてレーガン大統領が、教育の荒廃と道徳の乱れを改善するため「教室に聖書と祈りを復活させる」と言ったことは有名です。

このように、「教育の中で宗教性を教えることは大切だ」と多く人が認めています。

子供たちの人格の完成、人生にとって本当に大切なものを教えられる道徳教育にするために、日本の教育界は「宗教=タブー」という凝り固まった意識を払拭し、議論すべきです。
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【本日のニュースクリップ】
1.【各紙拾い読み】 アメリカとIMFが消費増税で日本を翻弄?
2.新聞オピニオン欄でUFO学のすすめ
3.9月で全原発停止から1年経過 いち早い原発再稼働を



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◆【各紙拾い読み】 アメリカとIMFが消費増税で日本を翻弄?
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8444

21日付各紙朝刊から、注目記事を拾い読み。

○オーストラリア・ケアンズで20~21日にかけて行われた、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、各国の経済成長にばらつきがあり、アメリカが日本と欧州に景気の梃子入れを迫る内容となった。各紙が報じている。声明には、「デフレ圧力に適時に対処すべき」との文言が盛り込まれた。

⇒4月の消費増税以降、日本の景気悪化は著しい。デフレ圧力に対処すべきならば、デフレ圧力そのものである10%への消費増税は見送るべきだ。また、国際通貨基金(IMF)が、日本に消費増税を再三求めてきたことは間違いであったことも指摘したい。


○台湾の李登輝元総統が21日、都内で講演。日本政府が集団的自衛権の行使容認を閣議決定したことを評価し、安倍晋三首相の活躍にエールを送った。産経新聞が報じている。「国際政治では力の均衡は無視できず、武力の必要性は排除できない」と述べ、日本に憲法改正による自立を訴えた。

⇒日本統治時代の台湾を知る親日家の李氏は、戦中日本の功績や日本軍の軍紀の高さを知る上で大変貴重な存在と言える。李氏は国防の重要性と「日本人の自立」を訴えたが、今年2月、大川隆法・幸福の科学総裁が公開収録した李登輝守護霊の霊言においても、同氏守護霊は、日本の武士道精神の復活と憲法改正を強く訴えた。大戦中の日本軍の誇り高い姿や、韓国・槿恵大統領への率直な批判も展開されている。


○23日にユーヨークで開かれる「国連気候サミット」で、安倍晋三首相は、地球温暖化対策を担う途上国人材を今後3年間で約1万4000人育成する方針を表明する。読売新聞が報じた。二酸化炭素排出量を抑えた火力発電や、鉄鋼の省エネ技術などを推進する人材育成を想定しているという。

⇒この背景には、原発を運転停止して火力発電に頼っている現状があるため、途上国支援の形で温暖化対策に貢献しようとする狙いがあるという。だが、そもそも二酸化炭素による地球温暖化は仮説に過ぎず、大川総裁の霊査でも他の原因が指摘されている(以下、関連書籍参照)。この投資は無駄になってしまう可能性が高い。


○1日1万個のレタス類とハーブの出荷が可能な、柏の葉スマートシティ(千葉県柏市)の植物工場を、読売新聞が紹介している。この植物工場を三井不動産と共同運営する、株式会社みらいの嶋村茂治・代表取締役社長はインタビューの中で、「いつかは離島、砂漠など世界中の国々に輸出したい」と語っている。

⇒この植物工場の装置は、これまで野菜を栽培できなかったモンゴルや南極・昭和基地などでも活躍しており、未来の食糧問題を解決するための有力な発明となっている。人口減だからといって縮み思考になるのではなく、新しい発明によって付加価値を創造することを目指していきたい。

【関連書籍】
幸福の科学出版 『日本よ、国家たれ! 元台湾総統 李登輝守護霊 魂のメッセージ』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1110

幸福の科学出版 『幸福維新』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=107

【関連記事】
Web限定記事 「筋金入りの親日家、李登輝・台湾元総統が日本人のサムライ魂を呼び覚ます!」
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7486

2011年1月号記事 2031年日本の未来構想(4)100億人を食べさせる!
http://the-liberty.com/article.php?item_id=329

2009年9月号記事 CO2温暖化説は 正しいか?
http://the-liberty.com/article.php?item_id=666



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東電悪玉論を検証する[HRPニュースファイル1132 ]

http://hrp-newsfile.jp/2014/1718/

文/岐阜県本部政調会長 加納有輝彦

◆朝日新聞の化けの皮?

朝日新聞の誤報記事の撤回、謝罪に端を発し、喧々囂々たる非難が渦巻いています。

朝日新聞側は言い訳に終始し、あたり障りのないチェック体制の甘さ等に原因を求めていますが、大方の批判の論調は、朝日が日本をおとしめるために、ある事実は取り上げ、ある事実は捨象し、恣意的に事実を捻じ曲げ、捏造したのだと見ています。

とりわけ、福島第一原発吉田昌郎所長(故人)の命令に違反し、9割の所員が現場から撤退したという「吉田調書スクープ」に関しては、後に公開された「吉田調書」を精読した上で、あのような記事が書けるという事は、意図的に「日本をおとしめる」という目的なくしてあり得ないと識者は口を揃えます。

NHK経営委員の百田尚樹氏は、九州「正論」懇話会(9/20)の席上、「(朝日新聞が)『検証した結果、誤っていた』という説明は大嘘で、政府が吉田調書の公開に踏み切らなければ、絶対に黙っていた。公開されたら嘘がばれるので、慌てて謝った」との見方を示しました。

◆東電悪玉論という空気

特に、福島第一原発事故発生後、東電責任論が追及され、その他の電力会社に対しても厳しい視線が向けられることになりました。

東電悪玉論の空気が日本に醸成されていたと言っても過言ではありません。このような空気の中で、政治家からも感情的な発言もしばしば見られました。

例えば、自民党河野太郎衆議院議員は、昨年末自身のブログで「経産省によるボッタクリ」と題して、2012年から始まった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度で、私たち消費者の電気料金に上乗せされている再エネ賦課金のうち1000億円以上が、そのまま電力会社の懐に入っている!すなわちボッタクリと批判しました。

これに関し、識者は電力事業者が私腹を肥やしているわけでもなんでもないと理論的に反論しています。
(再エネ全量固定価格買取制度の回避可能費用をめぐる迷走http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4206)

この議論の中で注目すべきは、電力会社が、原価が上昇すれば電気料金上昇につながると指摘した事に関し、河野氏は、以下のように指摘します。

例えば「トヨタが、原価が上がったから当然に自動車の販売価格が上がります、というだろうか。モノの値段が市場価格で決まっているマーケットでは、原価が上昇したからといって、当然には価格は上がらない。電力会社は、まず、水膨れしたコストを削らなくてはならない」と電力会社のさらなる経営努力を要求していることです。

◆河野太郎氏の矛盾

河野氏がこれを言うのであれば、消費増税により仕入れ価格が上昇し、原価が上昇したので小売価格を上げますという企業に対しても、消費増税も価格に転嫁せず経営努力で吸収せよ、と主張しなければ辻褄が合いません。

なぜなら、電力会社は、再生エネルギーに関しては、全量固定価格で買い取ることが法律で義務付けられており、在庫調整できる消費税より厳しい条件となっているからです。仕入れを減らすということも出来ないわけです。

消費税に関しては、政府は、「転嫁対策特別措置法」を成立させ、消費税の転嫁、すなわち値上げを推奨サポートしているのです。

消費税よりある意味強制力の強い、「再生エネルギー特別措置法」においても、電力会社に対して、原価上昇に見合った電気代値上げを推奨する立場になければ辻褄が合いません。

そこには、東電悪玉論という空気の中で、河野氏の「ボッタクリ」発言になっている面も否めないと思います。この他、河野氏は東電に対し、「東電の嫌がらせ」「東電の暴挙」という言葉を使って批判を続けています。

◆空気に支配されないための勇気

電力会社に対する一定の批判の正当性を全て否定するものではありません。しかし、東電悪玉論が支配していた中で、幸福実現党大川隆法総裁は、「東電こそ東日本大震災の最大の被害者であるとも言える」と一定の文脈の中で発言されました。

多くの優秀な人材が東電を離れていった中で、この大川総裁の言葉に支えられ、東電に踏みとどまっている方も実際に存じ上げております。

日本をおとしめることを目的とした朝日新聞が、また東電悪玉論の発信源の一つであったことを振り返れば、私たちは空気に支配されない「勇気」を持つことが大事であると認識されます。
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