ランドセルの選び方－色について｜2018年入学用製造予定｜

一昔前ならランドセルの色と言えば

『黒・赤』　　

だったのですが、最近は様々です。

ピンクやローズ系、紺や茶系などはあたりまえでネイビーやキャメルやカーマイン？他にはいろんな色のパステル系など…こちらでも聞いただけではパッと浮かびにくいカラーなどもあります。

当工房は６色ですが、ご来店されたお客様の選び方は大きく分けて２種類。

◇親子で相談して決める。
◇お子様の主張に任せる。

◆完全に親が決めて子供の意見は聞かない。
という親御様も少数ですがおられます。
個人的に私は親に委ねるが大正解だと思いますが…。

まあどんな色を選んでも形は同じランドセルですし自分の意見をしっかり持って曲げないということも時には大事だとも思いますのでそこら辺は黙って静観です。
ただお子様とご相談の余裕があるならば一つだけ工房の見解からアドバイス。
ランドセルは６年間持つ物、購入したままの形をずっと保つのは不可能。持ち方にもよりますが、すれたり傷もつきますし多少型崩れも起こすかもしれません。そんなランドセルを実際背負って登下校しているお子様を頻繁に見るというか、職業柄ついつい自然に目が行きます。そうすると濃い目のカラーのランドセルは古くなってもそれなりに味が出ていて何か上級生の風格すら感じられますが、一方薄めのカラーのランドセルはただボロボロになっているだけでどことなく貧相に見えてしまいます。

これはあくまで当工房というか私の見解ですので製造者やすべての見る人によって見解が違うかもしれません。その場合はあしからず。

↓画像は天然皮革の赤と人工皮革の赤です。

☝革-赤

☝合皮-赤　　

天然牛革は別注で染めてもらっていますのでこちらで明暗を細かく指定します。　
合皮は既製品ですので指定はできず人皮メーカーの有物(ありもの)

を採用するほかありません。３～４年程前はもう一段濃い目の赤があったのですが明るめの色が人気なのかどうか知りませんが廃盤になり今採用しているのは下画像右の赤です。他メーカーではカーマインやレッドなどと表記されていると思いますが、当工房ではチェリーレッドと表記しています。要するに明るめの赤ということです。

天然皮革はそれよりも濃い深めの赤に染めてもらっています。
理由は重複するかもしれませんが、高級感のある天然素材をより深く高級に見せたいためです。

最後にもう一つ補足ですが、明るい色(特にパステルカラー)のランドセルを購入される際のみのアドバイスです。

最近は人工皮革もよくできていておそらくは６年間持っていけることでしょう。ただ稀に厚みが(ミリが)薄めの人工皮革を本体(かぶせ・大マチ)に使用している製品は２・３年で表面が完全にベコベコになります。

見分け方は生地の断面を見れれば一目瞭然ですが、おそらくへり返しをするなどして見えなくしてしまっていると思いますが１っか所だけ断面が確認できる場所があります。かぶせと錠前(カブセについているはめ込む側の錠)の間のサガリと呼ぶ部分の生地です。

ここはほとんどのメーカーはへり返さず断ち切りにしていると思うので、ここに厚めの生地を使用している商品は多分大丈夫です。

しかし薄めだったとしても本体には厚めの生地を使用しているかもしれませんので、
その場合は様々な種類のランドセルの表面を触ったり人差指と親指でつまんだりしてください。それを何度も繰り返すと多少わかってきます。

製品になった素材は張り合わせてあります。あくまで表面素材の厚みを確かめてください。厚み(ミリ)はペラペラでなく、人皮の表面を触った時、ややフワッとした感触があればGoodです。

濃いくない薄めの色の製品が古くなってさらに表面がベコベコになった貧相なランドセルを見かけると、それが他社の製品でもなんだか切なく思います。

当工房にご来店されるファミリー様の中で、こだわりや主張の強いお子様は相談しても自分の考えを曲げない方が多いように思いますので、他店でもし水色などパステル色の薄めのカラー(当工房にはありませんが)を主張され購入される場合は４・５年生になったら上に記したデメリットもあるということを伝えてからご購入されるのも良いかもしれません。

以上、本ブログ前半「傷について」の記事と合わせまして参考になりましたら光栄です。

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◆工房よりお知らせ◆

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