24時間テレビを障害者の「感動ポルノ」と指摘、NHKがパロディ裏番組生放送で真っ向勝負

The Huffington Post  |  執筆者: ハフポスト日本版より転載
http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/28/24hours_n_11756598.html





8月27~28日に放送された日本テレビ系列『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』に対抗して、NHK・Eテレでは同時刻の28日の『バリバラ~障害者情報バラエティー~』で、障害者を題材にした「感動ポルノ」が横行していないかと指摘する内容を放送した。

24時間テレビに直接の言及はなかったが、24時間テレビのシンボルになっている黄色いTシャツを出演者が着用したり、「笑いは地球を救う」をテーマに掲げたりと、わかりやすいパロディで笑いを交えながら、障害者と感動について考察した。

今年の24時間テレビでは、下半身不随の少年による富士登山、片腕の少女による遠泳などが目玉企画として放映された。さらにこうした、「障害者によるチャレンジ」に対して、番組に対しては「感動した」との多くの声が寄せられたと紹介された。
こうした「健常者を感動させ、利益を与えるために消費される障害者の描き方」に対して、2014年に亡くなったオーストラリアのコメディアンでジャーナリスト、ステラ・ヤングさんは「感動ポルノ」と呼んで批判した。


NHKのバリバラは、障害者自身も作り手として企画・制作され、2012年からレギュラー放送されているバラエティ番組。「頑張っている、大変、かわいそう」といった障害者像を壊し、本当のバリアフリーを目指すことは、かねてから同番組が掲げていたテーマだった。番組ではこれまで障害者による漫才やコントで笑いを競い合う一方で、障害を「笑いのネタ」にすることの是非を考えるなど、タブー視されてきたことにも切り込む姿勢を貫いている。

28日のバリバラでMCを務める先天性四肢欠損症の岡本真希さんは、「普通に生きているだけなので感動の材料にはされたくない」と不快感を表明。また、放送作家の鈴木おさむさんは、メディアには「障害者だけでなく、シングルマザーなど『大変な人』ががんばるというストーリーがあふれている」と指摘し、「障害者はあらゆる人が『上からみられる存在』。感動自体は悪いことではない。知らないうちに悪影響、悪い教育をしているということに気付いてほしい」と話した。

また、過去にNHKで取り上げた障害者像も検証して自己批判した。1950年代の「かわいそう」な障害者像から、1980年代には多面的な明るい障害者のイメージを伝えようとした。しかし、「かわいそう」のイメージは払拭できないばかりか、「けなげにがんばる」姿を掛け算することで「感動」が生まれるという、現在のメディアで広く使われる方程式誕生の過程を振り返った。

番組は9月2日午前0時より再放送される。

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■BLOGOS記事
http://blogos.com/article/188559/
「24時間テレビ」はもはや時代遅れのオワコンでしかない! 「感動ポルノ」はいい加減やめた方がいい
いやぁ~今年も感動してしまった。何がって、そんなもん日本テレビが毎年この時期に総力を挙げて制作する「24時間テレビ 愛は地球を救う」……の放送直後に武道館から生放送された「行列のできる法律相談所」に決まっている。
法律に関する話題が一つも出ないわ、マラソンを終えたばかりの林家たい平師匠をさらに引っ張り出すわ、ミラーマンが登場するわ、この局は一体何を考えているのか分からなくなって逆に感動した。(文:松本ミゾレ)


障害者の富士登山に遠泳、感動の安売りが甚だしい

一方で、今回の24時間テレビも感動の押し売りが甚だしいことこの上なかった。身内に障害者がいる立場からすると、ああいう美談ばかりで固められると、正直「障害者と支える家族は清廉潔白で、か弱くなければならないのか」と、プレッシャーしか感じない。

ネットで嘲笑された企画も少なくない。足の不自由な子に無理やり富士登山をさせたり、片腕の女性を泳がせたり、ああいうのはまるで、一頃昔にお笑い芸人がやっていた、身体を張る番組のノリを思い起こさせる。しかも視聴者に感動を求めるんだから始末に終えない。

「24時間テレビ」とはそもそも、1978年に福祉をテーマにした特番として始まったものだ。視聴者が持ち寄った募金を、社会福祉や災害の復興のために使う。ある意味では史上もっとも意義のある、視聴者参加型番組とも言える。それだけに、現在携わっている制作スタッフが番組本来の趣旨をどれだけ理解しているのか。これが気になる。
障害者に無理をさせて、噺家さんにマラソンさせて、「この人たち頑張ってるんですよ~!」と涙を流しつつ募金を呼びかける。正直、僕がもしも身体が不自由だったとして、番組側から「山登れ」だの「海泳げ」だの言われたら絶句する。

(激しく同意!)

つづきはこちら

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■logmeより転載
http://logmi.jp/34434

障害者は「感動ポルノ」として健常者に消費される–難病を患うコメディアンが語った、”本当の障害”とは





私たちが障害者の姿に感動しているのは、心のどこかで彼らを見下しているからかもしれません……。
2014年12月に亡くなったコメディアン兼ジャーナリストのStella Young(ステラ・ヤング)氏は、従来の「気の毒な障害者」という枠を破った率直な発言で人気を集めました。健常者の感動を呼ぶために障害者を取り上げる風潮を批判し、障害者問題に対する社会の理解を求めました。(TED2014より)

つづきはこちら






------------ 転載終わり

(管理人)
というわけで、先日の感動の嵐??を読んだ、私が「視聴者騙し募金募りエセ偽善番組」と呼んでいる(私が)について、常々疑問をもっていることを今回、あの!NHKが裏番組で批判がてら切り込んだようです。(笑)
あのNHKが?ホントですか?え~?と、、私は観てなかったので9月2日の再放送を見て見ようと思っています。

そういえば、NHKは先日も、原発について「どこに向かう日本の原子力政策」http://www.dailymotion.com/video/x4qnyd9でも、
>NHK方針に反する番組をNHKが放送した。参加したNHK解説員全員が、NHKの方針に反して、原発政策を批判し「自分の考え」を発言している!番組関係者は、身分や身の危険を覚悟して放送したと思う。

というツイートがありました。
やはりNHKも一枚岩ではないというか、政権に牛耳られている上層部とは違い、製作現場側の人には人間の心があるのですね。と、、いうことで見直したというか。私もこの番組は録画していますが、デイリーモーションで今のうち見られるようですので、ぜひ視聴を。http://www.dailymotion.com/video/x4qnyd9

ほぼ、お金のために魂を売った人々で支配されている世界、業界の中、ぜひ多くの人が団結してこうあって欲しいと思うのです。


話は感動ポルノに戻りますが、
私の親族にも事故によって障害を負ってしまった人間もいますし、そのような立場にいる人間が、普通の人が普通に出来ることが思うように出来ない、そういう事がどれだけ辛いかどれほどキツイのか、、想像するだけでも胸が痛い気持ちになったとしても、そしてたとえそれでどれほど同情しても、思っても、彼らの真実の辛さ、思いには届かないと思います。

その方たちのことをわざわざ通常の人でも辛い、キツイ山登りだの遠泳だのということをさせる、、ってどういうこと?と、思いつつ私は観ていませんでしたが。もう、、どうしてこういう風な方々を「お涙頂戴」で視聴率に利用するかな?というかんじの皮肉な思いしか持てなかったです。

実際の、過去のデータですが番組総製作費が4億2000万円でCM収入の合計が22億2750万円 (視聴率が高いのでCM料も1.5倍なんですって・・・苦笑)出るタレントのギャラも普通に発生している。 

実際にこれで救われているのは地球じゃなくて日テレじゃないの?っていう。

コツコツためてきた貯金などをもってきて純粋な思いで募金をしても、そのほとんどが製作費やタレントのギャラにもっていかれるんじゃないの?って思うんですけど。
視聴者の心を利用する偽善番組だとしか思えないので、もうずいぶんと昔から見ていませんでしたが。皆さんはご覧になったでしょうか?

たけしさんやさんまさんは、その偽善性がいやで出演オファーを断っているとのことです。w

■たけしさん→ヨダレ垂らした芸能人どもがめちゃくちゃ高いギャラ稼ぐくせに、これ以上貧乏人から金巻きあげんな。チャリティーっていうくらいならお前ら全員ノーギャラで出ろよ!(24時間テレビ への出演オファーに対し)
   ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ 
確かに。苦労人ほど共感してなけなしのお金を出す→TV局ホクホク

テレビ局に限らずこの社会は、ほぼ偽善と虚偽とエセ正義で成り立っていますが。こういう表向きのおつくり系のエセ偽善をみて、「愛」とか「絆」とかで涙するやさしい人は要注意。 その単純な騙されやすさ、信じやすさが利用されている。

金の集まるところには裏があり馬鹿=視聴者を騙すのは簡単! という裏事情がある。
でもこういうところで涙して、さも自分がいい人だと確認できて、自分をいい人だと思いたいという心理もあり、そこを巧妙に利用しているのがこういった番組だと思います。

単純に表面的なことばかり見ていても、本当の解決になることや、何が必要なのか?ということが覆い隠されてしまう。一番は、多くの人がもっと政治的なことに関心を持つことであり、現在、福祉は削減されつつあり、私たちの年金は支給年齢が75歳に引き上げられ、金額は半額にされようという案が出ているし、(ご存知ですか?)

国がやっている弱者切り捨て政策に関心を持たせないで、ただ可哀想な人、自分よりもまだ酷い思いをしている人がいるのだ!自分はまだいい、という気持ちにさせて現状を受け入れさせてしまうといった、問題意識を別の感情的なものにすり替えてしまうという弊害もあるのではと、思います。

こんな番組がたった1年に一度開催されて、募金を募ってもおおよそ使途不明。
よくよく、考えてこういったものに釣られないようになる、まともな知見が持てるようにならなければ・・・と思います。でも、それでも感動した!素晴らしかった!と思うのは自由ですけどね。w