迷走する鳩山政権だが、沖縄の米軍普天間基地の移設問題で、鳩山首相は「覚悟を決めて臨んでいる話だから、努力するのは言うまでもない。必ず私が申し上げた通りに結論を出す」と5月末の決着を明言した。
ワシントンでの核安全サミットの際、オバマ米大統領との非公式会談で、大統領は5月末決着を確実に実現するよう厳しく迫ったという。しかし、この話を鳩山首相は「全くの嘘」と否定し、真逆の「こちらの気持ちを伝え、感触を得た」と言っている。
鳩山首相の脳内では、すべての言葉が都合良く変換されてしまうのか、楽観的というか政治家としての資質に欠けていると言うか、甚だ危険であると言わざるを得ない。米ワシントンポスト紙には、「最大の敗北者」「哀れでますますいかれた」と酷評までされるとは情けない。
現実をみれば政府案の沖縄県内移設を軸として、鹿児島県・徳之島へのヘリ部隊移転などを組み合わせる案に、米側や関係自治体の合意を得るめどなど全く立たない。5月末までに決着しなかった場合、日本の安全保障に極めて大きな問題を残すことは間違いない。
なぜ旧政権下で苦労し、合意をした現行案ではだめなのか、その説明がまったくされていない。沖縄県民の苦渋の選択により、長年の懸案であった普天間移転問題を、政争の道具としてもてあそんだツケが重く民主党政権にのしかかっている。
この問題に限らず、様々な政権公約が反故にされ、財政面など減税どころか大増税を目論見始めている。減税を約束した民主党のマニフェストでの、「高速道路無料化」「ガソリン暫定税率廃止」などは逆に負担増になり、子供手当てや高校無償化の財源は「年少控除」を廃止し「特定扶養控除」は圧縮する。
さらに財源確保のため、財務省の峰崎直樹副大臣は昨日の記者会見で、「危機的な財政を改革して税収を上げていく場合、所得税と消費税の二つの改革は避けられない。国際的にみても日本の所得税制は非常に貧弱だ」と述べ、増税の検討に入る場合は消費税だけでなく、所得税とあわせた見直しが必要との認識を示した。
政権公約では、4年間は消費税を上げないことを掲げていたのではないのか。舌の根の乾かぬうちに、消費税の増税どころか所得税まで増税を持ち出すとは民主党政権による詐欺行為ではないか。
普天間問題のみならず、財政問題や常軌を逸したばらまき政策は、今一度国民の信を問うべきであり、衆院解散総選挙を夏の参院選と同時に行うべきであろう。そうしなければ国民は納得せず、ますます政治が混迷し日本の国益を蝕む事になる。
噂によれば小沢幹事長は解散総選挙も想定内で、選挙へ向けて動かれているらしい。よく解釈すれば、小沢幹事長は日本の政治を再構築すべく、民主党解体へ邁進しておられるのだろう。
昔、竹下派の七奉行と呼ばれた時代、金丸信先生から、「平時の羽田、乱世の小沢、大乱世の梶山」と呼ばれていた豪腕ぶりを梶山静六先生亡き後、小沢幹事長には是非とも発揮して政界再編をなした後、速やかに政界を御引退して頂きたいと思う。


