3月のバーレーン戦で幕を開けた2022年のF1シーズンも、今週末で21戦目を迎え、残り1戦を残すのみとなりました。
サンパウロGP、やはり期待を裏切らず、雨の予選から決勝レース最後まで、波乱万丈だらけの週末となりました。
ただマックスファンとしては、ちょっと凹む終わり方だったので、ブログ書く気力も残ってないのですが、忘備録としてメモしておこうと思います。
レースが開始されると、
1. ジョージ・ラッセル (メルセデス)
2. ルイス・ハミルトン (メルセデス)
3. マックス・フェルスタッペン (レッドブル)
4. セルジオ・ペレス (レッドブル)
とグリッド順そのままで走り出します。
事件は7週目でマックスがハミルトンを抜きにかかった時に起こります。
2台は接触し、パーツが飛び散ります。マックス車はフロントウィングにダメージを負い、ピットインを余儀なくされます。
ハミルトンのクルマはダメージなく、そのまま走り続けます。(何故??)
この接触はレーシングインシデントのように見えるのですが、結局マックスに5秒のペナルティおよび2点のペナルティポイントが課されてしまいます。
マックス、相手がハミルトンだと無茶ぶりするのか、それとも相手を追いやるのがハミルトンのやり方なのか、素人には分かりかねますが、まあどちらも負けん気の強いドライバーということなのでしょう。
ここから17位に沈んだマックスの鬼の追い上げが始まります。
このテイクオーバーショーはマックスファンにはたまりません。
順調に追い抜きを続け、67周目には7位まで浮上したマックス。
このとき前を走っていたチームメイトのペレスはミディアムタイヤで速さが伸びないこともあり、チームがペレスに対してマックスを先行させることを指示します。そしてマックスには、前をいくルクレール(フェラーリ)とアロンソ(アルピーヌ)抜くように指示が飛びました。
マックスは最後にはアロンソのDRS圏内に入るのですが、結局あと一息のところで抜くことはできません。
チームはペレスに順位を戻すようマックスに再三頼みますが、マックスはこれを無視して6位でフィニッシュしたのでした。
私はF1TVのメイン画面でレース観戦しつつ、横に置いたPCでマックスのオンボード画面を見ていたのですが、「ペレスに順位を戻せ」という指示が出たとき、アロンソはマックスの目前なのです。
マックス的には最後の最後まであきらめず、抜く気だったと思います。指示が出たときにペレスがすぐ後ろに付けていたのならともかく、4.5秒差があった訳で、そこまでスピード落としてペレスに順位を渡すというのはスポーツとしてちょっとどうなのでしょう。
もちろん私はマックスファンなので、かなり偏っている意見だとは思いますが。
ただ、レース終了後に「マックス、何があったんだ?」と聞くエンジニアに、“I told you already last time, you guys don't ask that again to me, OK? Are we clear about that? I gave my reasons and I stand by it.”「前回も言ったよね。二度と僕にそんなことを頼まないでくれ。OK? 分かるよね? 僕は理由を説明したし、それがすべて」と答えたこのマックスの無線は、かなり波紋を呼びそうです。
思った通りSNS上では、マックスに対する非難がものすごいことになっています。
チャンピオンシップ獲得はもちろん、数々の勝利は、ペレスの渾身的なサポートなくして語れないというのに、自分はもうチャンピオンシップ取っているのに、6位と7位を交換するだけの優しさもないのか、自己中すぎる、と散々です。
もちろんペレスもがっかりして、マックスに対する失望コメントを出しています。
ただ「2度のチャンピオンシップ獲得は自分のおかげ」っていうのはちょっと言い過ぎですね。レーシングドライバーってここまで自身過剰になれるものなのでしょうか?それともお国柄?
とはいえ、ペレスにとってはチャンピオンシップの2位が取れるか取れないかの瀬戸際で、今日ルクレールに負けてしまったため、チャンピオンシップの順位がルクレールと同点になってしまいました。
ルクレールも自分のチャンピオンシップの2位を確実にするために、サインツと順位を変えてもらえないか無線で頼んでいましたが、「リスクが大きすぎる」と断られていました。
シーズンの終わりにさしかかり、どこもチーム内のモヤモヤがかなり溜まってきていますね。
マックスの話に戻りますが、彼も若いながらレース歴の長いしっかりしたドライバーです。
チームメイトのヘルプがどんなに大切でありがたかったか、分からないはずはないので、ただ単に自分のエゴのためにペレスに順位を譲らなかったとは思えないのです。
マックスが言う通り、理由があるのでしょう。
私はマックスを信じます。
F1レースは、高速で駆け抜けるクルマを見ているようで、実は鑑賞しているのは、濃すぎるぐらいのヒューマンドラマなのですよね、つくづく。
さて、来週末のアブダビ戦で今年最後のレースになります。どんな幕切れを迎えるのかワクワクします。
その後のことは、ちょっと悲しすぎるので今は考えたくないです。
最終戦も頑張れ、レッドブルチーム!